2002 Fiscal Year Annual Research Report
化学形別セレン栄養状態と生活習慣病との関連に関する疫学コホートの設定
Project/Area Number |
13557032
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小山 洋 群馬大学, 医学部, 教授 (30143192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹田 陽子 盛岡大学, 短期大学部, 教授 (30258769)
本郷 哲郎 山梨県環境科学研究所, 環境健康研究部, 主幹研究員 (90199563)
鈴木 庄亮 労働福祉事業団, 群馬産業保健推進センター, センター長 (40010011)
野尻 雅美 千葉大学, 看護学部, 教授 (70009520)
宮崎 有紀子 千葉大学, 看護学部, 助手 (00251190)
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Keywords | セレン摂取量 / セレン化学形別分析 / KKマウス / グルタチオンペルオキシダーゼ / セレノプロテインP / アルブミン / 簡易食事摂取頻度調査票 |
Research Abstract |
1.食品中セレン含有量の測定 96穴マイクロプレートを用いたwatkinson法による食品中セレン含有量の測定法を確立し、24hr陰膳法によってサンプリングした食品中セレンの測定を行った。 2.簡易食事摂取頻度調査票 セレン摂取量を簡易食事摂取頻度調査法からもとめ、血清脂質レベルとの関連について検討を行い、セレン低摂取群にくらべ、中・高摂取群においてHDL-コレステロールが有意に高値であることを見い出した(論文参照) 3.糖尿病モデルマウス(KKマウス) ヒト2型糖尿病のモデルマウスであるKKマウスでは、高血糖が継続することによって膵ランゲンルハンス島細胞のアポトーシスが誘導され、空胞化がみられる。今回、セレン補充を行なうことによって膵ランゲンルハンス島細胞のアポトーシスを抑制し、糖尿病の重篤化を防ぐ作用が明らかにされた。また、肝培養細胞を用いてカドミウムの細胞毒性をセレンの前投与が軽減するという作用を有することを明らかにした。 4.フィンランドにおけるセレン欠乏対策 フィンランドは、国土全体が低セレン含有の土壌であるため、農作物、畜産物すべてが、低セレン含有であり、国民全体がセレン欠乏となっている。フィンランドでは、このため国を挙げてのセレン対策が進められ、またセレンの栄養疫学兆さの先進国でもある。今回このフィンランドを視察し、セレン研究者であるアルフタン教授、サロネン教授と意見交換を行なった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yukiko Miyazaki, Hiroshi Koyania, Masami Nojiri, Shosuke Suzuki: "Relationship of dietary intake of fish and non-fish selenium to serum lipids in Japanese rural coastal community"Journal of Trace Elements in Medicine and Biology. 16. 83-90 (2002)
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[Publications] 小山 洋, 鈴木 慶二: "糖尿病モデルマウスKKマウスの膵ラ島細胞におけるセレン補充のアポートシス制御効果"日本衛生学雑誌. 58・1. 209 (2003)
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[Publications] 蜂須賀 理絵, 小山 洋: "カドミウムの細胞障害作用に対するセレンの影響"群馬保健学紀要. 23巻(印刷中). (2003)