2002 Fiscal Year Annual Research Report
すべての皮膚自己抗原の生化学的検出による自己免疫性水疱症診断システムの確立
Project/Area Number |
13557072
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名嘉真 武国 久留米大学, 医学部, 講師 (50221453)
安元 慎一郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (10220162)
森 理 久留米大学, 医学部, 助教授 (10175630)
井上 光世 久留米大学, 医学部, 講師 (10232563)
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Keywords | 皮膚自己抗原 / 自己免疫性水疱症 / デスモソーム / ヘミデスモソーム / ラミニン5 / 類天疱瘡抗原 / ケラチノサイト / 免疫ブロット法 |
Research Abstract |
まず、pET大腸菌発現系を用いて詳細なBP180のリコンビナント蛋白を作成し、その蛋白を用いた免疫ブロット法を確立し、瘢痕性類天疱瘡がBP180の最もC末端の100アミノ酸に反応することを証明した。また、in vitro traslation発現系を用いてBP230のリコンビナント蛋白を作成し、その蛋白を用いた免疫ブロット法で多くの水疱性類天疱瘡血清がBP230のC末端部に反応することを示した。また、線維芽細胞発現系を用いてデスモコリン1-3 (Dsc1-3)のトランスフェクション法を改良、IgA天疱瘡診断の診断手段として利用であることを示した。 さらに、BP230、エンボプラキン、ペリプラキンのそれぞれについて、分子をおよそ3倍位に分けて、全長をカバーするのcDNAを、ケラチノサイトcDNAライブラリーをテンプレートとしたPCR法で単離、大腸菌発現ベクターpGEXにクローニングし、リコンビナント蛋白を作成した。それを用いた免疫ブロット法を確立し、水疱性類天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡の自己抗体を検出するとともに、その他の疾患におけるこれらの抗原に対する抗体を検出した。 現在まで、抗ラミニン5瘢痕性類天疱瘡の診断のためにラジオアイソトープ標識細胞を用いた免疫沈降法が必須であったが、私共にラジオアイソトープを使用しない方法として、精製免疫ラミニン5を抗原とした免疫ブロット法を確立し、抗ラミニン5瘢痕性類天疱瘡の診断に有用であることを示した。また、現在、線状IgA水疱性皮膚症(LAD)の抗原として、表皮から抽出される79kDa LAD1抗原が知られているが、この抗原の抽出には多量の皮膚を要する。私共は、より簡便な方法として、培養ケラチノサイトの培養上清を濃縮したサンプルを抗原とした免疫ブロット法を確立し、多くのLAD血清が120kDa LAD1に反応することを示し、LADの診断に有用であることを示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Leverkus M, Hashimoto T et al.: "Cicatricial pephigoid with circulating IgA and IgG antibodies to the central portion of the BP180 ectodomain. Beneficial effect of adjuvant therapy with high dose intravenous immunoglobulin"J Am Acad Dermatol. 46. 116-122 (2002)
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[Publications] Sitaru C, Hashimoto T et al.: "Autoantibodies to type VII collagen mediate Fcg-dependent neutrophilic activation and and induce dermal-epidermal separation in cryosections of human skin"Am J Pathol. 161. 301-311 (2002)
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[Publications] Shimanovich I, Hashimoto T et al.: "Pemphigoid gestationis with predominant involvement of oral mucous membranes and IgA autoantibodies targeting the C-terminus of BP180"J Am Acad Dermatol. 47. 780-784 (2002)
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[Publications] Kobayashi M, Hashiomoto T et al.: "BP180 ELISA as a diagnostic and moritoring tool for bullous pemphigoid"J Dermatol Sci. 30(3). 224-232 (2002)
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[Publications] Oiso N, Hashimoto T et al.: "IgG/IgA pemphigus with IgA and IgG anti-Dsgl autoantibodies detected by enzyme-linked immunosorbent assay"Br J Dermatol. 147. 1012-1017 (2002)
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[Publications] Hash KS, Hashimoto T et al.: "Aggressive immunosuppressive therapy for a refractory case of IgA pemphigus"Arch Dermatol. 138. 744-746 (2002)
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[Publications] 橋本 隆: "今日の皮膚疾患治療指針"医学書院(編集:齊田俊明、塩原哲夫、宮地良樹、渡辺晋一). 789 (2002)