2003 Fiscal Year Annual Research Report
非金属歯科材料アレルギーを対象としたパッチテスト用試薬開発とその基礎に関する研究
Project/Area Number |
13557164
|
Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (50213400)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 明彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20283020)
興地 隆史 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80204098)
野村 修一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40018859)
田上 順次 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50171567)
三浦 宏之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40199956)
|
Keywords | 非金属歯科材料 / パッチテスト / プロテオミクス / アレルギー |
Research Abstract |
本研究の目的は、研究代表者等が過去に行ってきた金属アレルギー治療を通して蓄積された知見を基に、アレルゲン検索の対象を金属以外の歯科材料にも広げるため、パッチテスト用の試薬を開発すること、およびその基礎的な背景を検索することであった。 1.現在使用されている各種歯科材料の単一成分を抽出し、抗原性を調べるために、汎用されている歯科材料の成分分析を試みたが、微量成分の特定には至らず、製造業者の協力も得られなかった。そこで、臨床的には各単一成分として使用することが無いという判断の下、実際に臨床で使用する歯科材料(68名)、またはそこに含まれる単独成分(50名)を試料として、アレルギー外来を訪れた患者(117名)および健常者(10名)にパッチテストを行った。その結果、何らかのアレルギーが疑われた患者ではレジンに対して7%程度の陽性率があり、また健常者でも明らかな陽性が存在した。その他の材料や成分に対しても若干の陽性がみられ、非金属歯科材料に対するアレルギーの存在も無視できないと考えられた。 2.金属アレルギー発症メカニズムの解明を目的としてプロテオミクス解析を行った。健常者2名、金属アレルギー患者3名の末梢血よりリンパ球を採取し、蛋白抽出後に2次元電気泳動を行って5者を比較した。その結果、健常者と金属アレルギー患者の間で発現に差があると考えられる蛋白が10数種類抽出された。
|