2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13557186
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水野 守道 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10125354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古森 孝英 神戸大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50251294)
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Keywords | 顎骨 / 再生 / 骨芽細胞 / 骨髄細胞 / コラーゲン |
Research Abstract |
本年度は顎骨再生のための人口骨膜が備えるべき条件を検討した.顎骨再生には人口骨膜に高い骨形成能を付与することが重要である.申請者は骨芽細胞として骨髄から採取した骨髄幹細胞を用いた.骨髄幹細胞はコラーゲンマトリックスとともに培養すると骨芽細胞へ分化するので,まず骨髄幹細胞を中性化コラーゲン溶液と混和しコラーゲン繊維膜上に添加した.そして37℃で2時間放置してコラーゲンをゲル化させ細胞をコラーゲン膜上に固定し人口骨膜とした.このように細胞を組み込んだ人口骨膜の骨誘導能を骨芽細胞のマーカーであるOsteocalcin(OCN)やBone Sialoprotein(BSP)遺伝子量を測定することにより評価した.人口骨膜を4週間培養すると培養開始後3週目からOCN,BSP遺伝子発現が認められはじめ4週目では顕著なOCN,BSP遺伝子発現がみられた.このことは人口骨膜が高い骨形成能を有するようになったことを示すもので,申請者が目的としている人口骨膜による顎骨再生に一歩近づいたと考えている.また人口骨膜にさらに高い骨形成能を持たせるために成長因子を混合して骨形成能を調べた.成長因子の中でもbFGFが骨芽細胞の機能に強い影響を与えることが知られているので,まずbFGFから検討した.高濃度のbFGFでは細胞増殖が著明だが,形質発現は抑制される傾向にあった.一方低濃度のbFGFでは細胞増殖に与える影響は限られたものだが細胞のOCN,BSP遺伝子発現は促進された.そこで来年度はbFGFを初めとする成長因子を人口骨膜に混合し,人口骨膜による骨形成がどのような影響を受けるかを詳細に検討する予定である.
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Research Products
(1 results)