2001 Fiscal Year Annual Research Report
児童期後期からの言語発達:レジスターの多様化とその社会的使用能力の発達過程
Project/Area Number |
13610112
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
茂呂 雄二 筑波大学, 心理学系, 助教授 (50157939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 晃一 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00206103)
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Keywords | 児童期後期 / 言語発達 / レジスター / 談話データ / 言語の社会的使用 |
Research Abstract |
本研究では、レジスター(発話状況や話者の立場に応じた社会的なことば)に注目して、児童期後期から青年期にかけて展開する、言語の社会的使用能力の発達過程を明らかにした。具体的には、以下の3側面から明らかにして児童期後期からの言語発達モデルの構築を行った。 (1)児童期から青年期までのレジスターの多様化に関する質問紙調査ならびに面接調査 (2)日常の言語使用における児童および青年のレジスターの多様化と交替の観察と談話分析 (3)児童期から青年期におけるレジスター使用に関するメタ言語能力の発達過程 その際、本研究ではとくに方言使用地域の児童および青年を取り上げた。その理由は方言と共通語がレジスターの変異であり、言語の社会的使用の発達過程を鮮明化できると考えたからである。 このうち本年度は、(2)および(3)に集中した。その理由は補助金が認められたのが11月と遅かったので、日常生活における談話データの収集と、メタ言語意識に関する調査の実施に集中した。前者については、児童の談話データを収集した。後者については、児童、生徒、および成人を対象とする、質問紙調査を実施し、データを収集した。
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