2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610645
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Research Institution | Fuji Tokoha University |
Principal Investigator |
小池 理恵 富士常葉大学, 流通経済学部, 講師 (80329573)
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Keywords | Mauritius / Morisien / Mauritian Creole / Virahsawmy, Dev |
Research Abstract |
昨年度の実地調査に基づき、引き続きモーリシャス語の現状の関する調査を行った。 今回の訪問中に、レユニオンにおいて、クレオールと称される言語をもつ世界各国から研究者が集い研究発表が行われた。その開会式においてDev Virahsawmyがオープニング講演を行い、彼の作品をプロの劇団が上演した。この研究会が、彼の名声と主張がモーリシャス国内にとどまらず、世界に発信されるきっかけになると確信する。 モーリシャス大学の大学院に新設されたコースである「モーリシャスのクレオール文化講座」の受講学生、および公用語である英語科の学生にそれぞれアンケート調査を行った。このアンケート調査の主旨は、日常の使用言語、教育の場での使用言語、口語としてまた書き言葉としての相違、またVirahsawmyの作品に関する知識などを、義務教育および高等教育を公用語である英語で受けた学生がモーリシャス語をどの程度母国語として認めているかを把握することにあった。そうすることにより、独立後現在に至るまでDev Virahsawmyが立願し実践してきたモーリシャス語の確立へ向けての運動にどれほどの効果が得られてきたのか、また今後の効果が期待できるかがある程度認識できるのではないかとの仮定からである。その結果、実施数の約70%がモーリシャス語を母国語と認め、Virahsawmyの使用し始めたモーリシャス語(Morisien)という呼称をモーリシャス・クレオールよりも好ましく考えていることが理解できた。 昨年調査時以降モーリシャス語を書き言葉として体系化するプロジェクトがカトリック教会の協力のもとに推進されてきた。それにより、Virahsawmyの作品もそのスペリングが修正されていた。実際にモーリシャス語の習得に向け、特に文法面の習得をめざすと共にVirahsawmyの作品(詩)のいくつかを英語に翻訳する作業も行い、最終的には日本語に翻訳をする。
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Research Products
(1 results)