2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650055
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
下川 博文 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (50144126)
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Keywords | レナード効果 / 水の分裂 / 負イオン / 水の衝突 / オゾン / 誘導電界 |
Research Abstract |
水をノズルから噴出すると,その周囲に負に帯電した霧が発生することが知られている。いわゆるレナード効果と関係すると考えられるが,帯電霧の発生機構は明らかではない。本研究はノズルに誘導電界を印加することにより,多量の負の帯電霧を発生させる装置を開発することをめざしている。誘導電界をコロナ放電が生じるよりも小さな電界に抑えることにより,オゾンの発生は伴わない。水の固体への衝突時にも帯電霧は発生すると考えられるが,本年度はノズルからの噴出時の帯電霧の発生に及ぼす誘導電界の効果に関する基本的な特性を測定した。ノズルは内径0.2mm,長さ5cmの注射針で先端を直角にカットしたものである。噴出速度は最大数m/sで層流域である。誘導電圧は最大±1000Vの直流電圧である。得られた結果を以下に示す。 1 誘導電極の位置と電圧の値によりノズルから発生する帯電霧の電荷量をコントロールすることができる。 2 水柱の先端に誘導電極がある場合に,誘導電流は最大になる。そのときに帯電霧の発生電流も最大値を示す。つまり水柱の分裂点に誘導電極を設置すると効率よく帯電霧を発生させることができる。 3 自然噴出時の発生量よりも2桁以上の帯電霧が発生する。 4 純度の低い水の方が多くの帯電霧が発生する。実用的には水道水で十分である。 5 誘導電流は誘導電界に比例するが,帯電霧の発生電流は誘導電界が大きくなると急速に増大する。 6 誘導電極の位置によっては帯電霧の発生が制限を受ける場合がある。 得られた結果の一部は平成13年度の静電気学会全国大会で発表した(講演番号12aA6)。今後は衝突時の帯電霧の発生を調べる予定である。
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