2001 Fiscal Year Annual Research Report
高速列車のトンネル通過により発生する超低周波音の低減に関する研究
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13650184
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 俊之 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (20150922)
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Keywords | 高速鉄道 / 低周波騒音 / トンネル / 騒音低減 / 微気圧波 |
Research Abstract |
最近の浮上式鉄道の試験走行において、列車速度が300km/hを越えると、トンネル内を伝播する圧力波とトンネル内壁との干渉によると思われる圧力擾乱波が発生し、トンネル坑口より放出される超低周波騒音問題が報告されている。このようなトンネル超低周波騒音に対しては現在ほとんど低減対策がなされておらず、現状の対策はトンネル入口フードやトンネル周辺に防音壁を設けるという可聴帯域のトンネル騒音に対するものである。現在問題となりつつあるトンネル坑口からの超低周波音に対する抜本的トンネル騒音低減法は、いまだ完成されていない。本研究は、新しい超低周波音低減法を提案し、モデル実験によりトンネル内の圧力および誘起される壁面境界層の測定を行い、高速列車のトンネル通過時における超低周波音を実験的及び数値解析的に解明し、その発生原因を明らかにするとともに、トンネル超低周波音低減法を確立するための有益なデータを提供することを目的とする。本年度は、高速鉄道のトンネル通過により発生する超低周波音の新しい低減法の開発のために、高速鉄道トンネル波動シミュレーターに騒音低減モデルを設置し、トンネル騒音の低減の実験を行った。これまでに次の結果を得ている。 1.現有の高速鉄道トンネル波動シミュレーターを改造し、圧力波発生用の急速開口弁を改造設計し、所定の圧力波が精度よく再現できる実験方法を確立した。 2.高速鉄道トンネル波動シミュレーターの管路出口にキャビティボックス型の騒音低減モデルを設置した。 3.管路内の超低周波の圧力変動を現有の圧力変換器で測定した。管出口からのトンネル超低周波音を騒音レベル計にて測定し、その測定結果を騒音振動解析装置で解析することにより、トンネル超低周波音低減のための基礎的資料データを蓄積した。
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Research Products
(1 results)