2002 Fiscal Year Annual Research Report
ITSが創造する次世代交通システムにおける交通行動とネットワークの分析手法
Project/Area Number |
13650588
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
溝上 章志 熊本大学, 工学部, 教授 (20135403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 竜治 熊本大学, 工学部, 助教授 (00253716)
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Keywords | ITS / VICS / ネットワーク均衡分析 / 費用便益分析 |
Research Abstract |
本研究では,VICS情報提供下での交通ネットワークフローの予測,および便益評価モデルの開発した.ここでは,ドライバーを交通情報利用と非利用のセグメントに分割し,これらの経路選択規範の相違を考慮に入れた多種流ネットワーク均衡解を求めると同時に,VICS情報の均衡利用率を推定する[MUSE/ATIS] (Multiple User Stochastic Equilibrium with ATIS Demand)モデルを構築した.このモデルは情報利用率変動型の多種流確率均衡配分モデルであり,この需要予測モデルに論理整合した便益計測法によってVICSの効果を評価することが可能である. 次に,2001年に実施した「VICSの導入効果に対する調査」から得られたVICSに対する支払い意志額データを用いて道路交通情報提供の価値を評価し,ネットワーク全体における利用者便益の推計を試みた.さらに,[MSUE/ATIS]モデルを実道路ネットワークに適用するためには,モデルに含まれる知覚所要時間の分散パラメータとATIS情報利用率モデルのパラメータをあらかじめ推定しておかなければならない.本研究では,観測交通量に最も適合する知覚経路所要時間の分散パラメータと,VICSの導入効果に関する調査データから推定される支払意志額モデルによるWTP推定値を用いて情報利用率パラメータを特定化する方法を提案した. これらを用いて熊本都市圏道路ネットワークにおけるATIS導入便益の試算を行った.また,どのような交通特性を持った地域により高い道路交通情報の導入効果が生じるのかを検討するために,別途,西遠都市圏道路ネットワークにも適用して,それらの効果の比較・考察を行った.その結果,交通混雑が激しく,平均トリップ時間の大きな地域ほどATIS導入はより高いことなどが実証的に明らかになった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 溝上章志, 本田秀太: "多種流確率均衡配分理論を用いたVICS情報の利用率予測と効果計測の方法"土木学会論文集. No.70/IV-56. 105-115 (2002)
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[Publications] Ryuji KAKIMOTO, Shoshi MIZOAKMI: "A Transportation Choice Model with Serial Correlation and State Dependency"Selected Proceedings of International Conference on Traffic and Transportation Systems. No.3. 373-380 (2002)
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[Publications] 溝上章志, 竹隈史明: "パーク・アンド・ライドとロードプライシングによるTDMパッケージ施策の評価手法"都市計画論文集. No.37. 247-254 (2002)
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[Publications] 溝上章志, 柿本竜治, 赤鉾孝紀, 松木厚廣, 白川逸喜: "ワークショップによるP&R社会実験の実施計画と評価"土木計画学研究・論文集. Vol.19. 37-46 (2002)