2001 Fiscal Year Annual Research Report
脱焼却を目指した生分解性プラスチックの埋立特性に関する研究
Project/Area Number |
13650608
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
立藤 綾子 福岡大学, 工学部, 助手 (10131830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 慎也 福岡大学, 工学部, 助手 (00341412)
松藤 康司 福岡大学, 工学部, 教授 (40078663)
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Keywords | 生分解性プラスチック / 埋立地 / 汚濁負荷 / 埋立構造 / 変異原性 |
Research Abstract |
本研究は、生分解性プラスチック(Biodegradable Plastics : BP)が埋立処分された場合におけるBPの分解による浸出水水質への影響を明らかにすることを目的として実施したものである。今年度は、準好気性及び嫌気性埋立構造を有する小型埋立実験4槽に現在生産されているBP3種を重量比2%となるように焼却残渣と共に充填し、それら各槽から採取した浸出水水質を調査し、BPを充填しない槽の浸出水水質と比較することによりBPの分解による影響を見た。また、有機性汚濁物質に加えて、生物毒性を評価する変異原性についても調査した。その結果を以下にまとめる。 1)BPの分解によって浸出水の汚濁負荷は増大する。 2)埋立地における有機物分解の傾向と同様に、準好気性埋立構造は嫌気性に比べてBPの分解に伴う浸出水汚濁負荷が小さい。 3)小型模型槽内に充填したBPシートの消失面積より算出した各BPの分解率は、準好気性で46%、嫌気性で39%と準好気性が嫌気性に比べてBPの分解は早かった。 4)2)及び3)の結果から、準好気性におけるBPの分解はガス化が主体であるのに対して、嫌気性は溶出主体であると予想される。 5)BPを充填した槽及び充填しなかった槽どちらにおいても変異原性が認められた。しかし、変異原性の検出とBPの分解とに関係は認められなかったことから、変異原性は焼却残渣の分解に伴い検出されたものと考えられ、BPの分解によって生物毒性物質の生成はほとんどないと予想される。
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Research Products
(1 results)