2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究
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13650693
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
北岡 敏郎 有明工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (70132660)
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Keywords | 地域公共図書館 / 開架フロアー / ゾーニング / ポピュラーライブラリー / Activeゾーン / 成人の複合利用 / ファミリー利用 |
Research Abstract |
本年度の課題は、1)一般的な図書館において、ポピュラーライブラリーエリアとActiveゾーンがどの程度形成されているかをみる中で、本研究で提案するモデルの位置づけを行い、妥当性を確認すること、さらに、2)提案するモデルはどのような有効性を有しているかを明らかにすることの二つである。以下、それぞれについて結果の概要を述べる。 1)まず、全国から578館を抽出し、郵送による書籍配架調査により178館の一般書配架図を収集した。これらを整理して、ポピュラーライブラリーエリアの形成とそれを含むActiveゾーンの形成段階から配架方式の類型化を試み、レベルI〜Vまでの5つの発展段階と6つの配架方式を得た。これらの発展段階から、ポピュラーライブラリーの充実要求とActiveゾーンの形成要求が認められ、その中で提案するモデルは6番目の発展段階に位置づけられることを明らかにし、提案の妥当性を裏付けた。 2)ポピュラーライブラリーエリアを核としたActiveゾーンを有する図書館のモデルを全国の中から唯一1館だけ見出し、その図書館を対象に利用者の追跡調査を実施した。その利用形態から、提案するモデルは近年の図書館利用の特徴である成人の複合利用や幼児・児童が親と同伴して来館するファミリー利用においてそれぞれの利用を促進させる機能を有することが明らかになった。特に、後者のファミリー利用では、Activeゾーン全体が活発に利用され、拠点利用というこれまでの図書館ではみられない新たな利用の仕方を可能にする点で優れていることが判明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 北岡敏郎, 福澤祥子: "地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究その1ポピュラーライブラリーエリア創出の可能性"日本建築学会研究報告九州支部計画系. 第41号・3. 177-180 (2002)
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[Publications] 福澤祥子, 北岡敏郎: "地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究その2書店の配架実態からみたポピュラーライブラリーの資料構成"日本建築学会研究報告九州支部計画系. 第41号・3. 181-184 (2002)
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[Publications] 北岡敏郎, 福澤祥子: "ポビュラーライブラリーエリア創出の可能性地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究1"日本建築学会2002年度大会(北陸)学術講演梗概集. E-1. 115-116 (2002)
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[Publications] 福澤祥子, 北岡敏郎: "書店の配架実態からみたポピュラーライブラリーの資料構成地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究2"日本建築学会2002年度大会(北陸)学術講演梗概集. E-1. 117-118 (2002)
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[Publications] 福澤祥子, 北岡敏郎: "地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究その3一般書の配架実態にみるポピュラーライブラリーエリアの形成"日本建築学会研究報告九州支部計画系. 第42号・3. 165-168 (2003)
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[Publications] 北岡敏郎, 福澤祥子: "地域公共図書館における開架フロアーのゾーニング手法に関する研究その4ポピュラーラィブラリーエリアとActiveゾーンの利用形態"日本建築学会研究報告九州支部計画系. 第42号・3. 169-172 (2003)