2001 Fiscal Year Annual Research Report
食用野草の成長・増殖能力の促進による新増殖・生産システム開発
Project/Area Number |
13660019
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高樹 英明 山形大学, 農学部, 教授 (30007223)
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Keywords | オオバギボウシ / コバギボウシ / 休眠誘導 / 休眠打破 |
Research Abstract |
13年度に得られた成果の主なものは、オオバギボウシとコバギボウシの自然での成長の様相、休眠誘導・打破に影響を及ぼす外的要因および成長力の季節的変動に関してのもので、結果は以下の通りである。 両ギボウシの、春に1芽ずつに株分けした株(以下、芽分け株)の主軸成長は8月上旬以前に終了したが、春に播種した一年生実生株の成長は10月初め前後まで続いた。両ギボウシの戸外で生育中の実生株を8月上旬および9月上旬から20、27℃の16時間日長下に移すと成長がその後長く継続した(翌年2月現在、成長継続中)。しかし、8時間日長下に移した場合は、移行後しばらくして成長を停止し、地上部が漸次黄変した。すなわち短日条件は休眠誘導の強い作用を示した。また上記時期から13℃下に移すと、16時間日長下でも一部の株に休眠が誘導されたので、涼温条件にも短日条件より作用は弱いが休眠誘導作用が認められた。 主軸の成長が終了した芽分け株を、8月上旬及び9月上旬から27、20℃の16時間日長下に移すと、両ギボウシとも一部の株で主軸の再成長あるいは側芽成長誘起が促進された。この作用は27℃下で20℃下より大きかった。また同温度の8時間日長下では成長がほとんど誘起されなかった。このことから高温、長日条件には弱い休眠打破作用がある、あるいはギボウシが休眠に入ることは成長可能な温度・日長条件の範囲が高温・長日の範囲に狭まることであると思われた。
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