2003 Fiscal Year Annual Research Report
食用野草の成長・増殖能力の促進による新増殖・生産システムの開発
Project/Area Number |
13660019
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高樹 英明 山形大学, 農学部, 教授 (30007223)
|
Keywords | ギボウシ / 休眠 / アマドコロ / オオナルコユリ / in vitro増殖 / 順化 / 休眠打破 / 短日 |
Research Abstract |
1.ギボウシ側芽の休眠形成の要因と休眠解除方法 ギボウシに対する短日の休眠誘導効果は、シュート生育の初期段階から葉が枯込むまでの、いつの生育段階でも生じた。 主軸のすべての生葉を基部から切除し、主軸茎頂を傷つける処理を行うと、側芽のほう芽が促進された。このことは側芽休眠が少なくとも部分的には頂芽優勢による生育抑制効果(相関的休眠)に由来することを示している。この側芽の相関的休眠はオオバギボウシでは深く、コバギボウシでは浅かった。 オオバギボウシの側芽は主軸に着生している限り、年内にはほう芽成長してこないが、側芽を切り取り、高温でin vitro培養を行うと培養後すぐに生育を開始した。このことは側芽休眠を構成する一原因としてこれまで考えられてきた側芽茎頂の活性低下(内生休眠)は、あったとしても小さいことを示唆する。コバギボウシ側芽のin vitro培養でもオオバギボウシと同様な傾向が見られた。 2.ギボウシのin vitro増殖と順化方法 マルチプルシュートの継代培養においてシュート増殖を最大にするオーキシンとサイトカイニンの組み合わせ濃度を明らかにした。また、試験管培養シュートが外気環境で生育可能になるまでの期間は、順化方法を適切に行えば2週間まで短縮できた。 3.アマドコロとオオナルコユリ根茎の休眠打破 低温処理によって十分な休眠打破が可能になる時期はアマドコロ根茎では9月下旬以降で、低温処理期間は8週間で有効であった。オオナルコユリ根茎では8月下旬以降になると十分な休眠打破が可能になったが、低温処理期間は12週間が必要であった。
|
Research Products
(1 results)