2002 Fiscal Year Annual Research Report
超多色蛍光イメージング法によるマウス脾臓内抗原情報伝達経路の組織学的解析
Project/Area Number |
13670227
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
鶴井 博理 順天堂大学, 医学部, 助手 (40217386)
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Keywords | 画像分光 / 超多色免疫蛍光染色 / マクロファージ / 樹状細胞 / 獲得免疫 / 自己寛容 |
Research Abstract |
画像分光に基づく、7色〜8色の組織蛍光イメージング法を開発し、ラベル化抗体ライブライリーを整備する事により、免疫担当細胞各サブセットの同定及び詳細な表現型の組織学的検索が可能となった。特に、マウス脾臓内のマクロファージ、樹状細胞に関して、その異同及び表現型を詳細に検索した。ラベル化KLH、ラベル化Zymosan、GFP化E.coliを静注し、経時的な組織標本を作製、それらを取り込む細胞を同定した。これらのラベル化抗原を取り込む効率はかなり低く、現時点で統計学的な処理に耐えるデータを得るに至っていない。一部のマクロファージ、樹状細胞に見られる自発蛍光がphagocytosisに特異的であることをスペクトルの特性より明らかにした。このスペクトルを持つ自発蛍光を調べることにより、その細胞の貪食能が評価し得ることになる。抗原を取り込んだこれらの細胞及びそれらの細胞と相互作用を行う細胞が産生するサイトカイン、ケモカインについて、免疫染色およびIn situ hybridizationにより検索を試みた。サイトカイン・ケモカインについての組織免疫染色はartifactが極めて起こりやすいことが報告されているが、IL-1(P40)に関してはほぼ信頼しえる免疫染色法が確立できた。in situ hybridizationに関してはいくつかのサイトカイン・ケモカインについて単色でのsignal生成は可能となったが超多色染色を同時に行った場合には、signalの再現性が十分でない。これは、込み入った超多色染色の操作中にRNAse freeの環境が十分に保たれてないことによるものと思われる。アポトーシスを起こした細胞を取り込み、脾臓内でそれらに関する抗原情報を提示することはCD8陽性樹状細胞に特異的な機能である、との報告がなされているが、CD11b陽性樹状細胞も取り込むことを示す組織像を得ている。
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Research Products
(1 results)