2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13670399
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health |
Principal Investigator |
佐伯 覚 産業医科大学, 医学部, 助教授 (20269070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蜂須賀 研二 産業医科大学, 医学部, 教授 (00129602)
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Keywords | ポリオ / ポリオ後症候群 / 危険要因 / コホート |
Research Abstract |
本年度も、ポリオ罹患者コホートの追跡調査の一環として、昨年度と同様に、対象者の総合的かつ包括的な診察を行なった:具体的には、問診、理学所見、身体計測ならびに生理機能検査等を行ない、麻痺の部位と状況(筋力、関節可動域の測定)、ポリオ後症候群か否かの判別、ポリオ後症候群の発症要因と考えられる項目、日常生活動作や歩行状況を詳細にチェックした。本年度の対象者は、男性16名、女性18名の合計34名(平均年齢は54.9歳)であった。今回の診察検査結果に関しては、対象者個人毎に報告書をまとめ、その内容につき文書でフィードバックを行なった。昨年度の結果を含め、今後とも経年的に診察検査を行ない、長期予後を追跡調査する計画である。 また、平成13年度のポリオ罹患者コホート37名について、ポリオ後症候群(PPS)発症の危険要因に関するコホート内症例対照研究を行なった。すなわち、上記コホートをHalsteadの診断基準に基づいてPPS群(症例)と非PPS群(対照)に二分し、PPS発症に関連する潜在的危険要因(最近5年間の症状の変化)の検出を行なった。PPS発症に関連する潜在的危険要因については、関連の強さの定量的指標であるオッヅ比(OR)を算出し、評価した。その結果、潜在的危険要因のうち、体重増加(OR 1.30)、息切れ(1.34)、筋肉痛(1.45)、筋力低下(1.99)および階段昇降困難(1.83)が、PPS発症と有意な関連を認めた。これらの症状は、PPS発症の誘因あるいは進行を予測する潜在的要因であり、定期的な検診で注意すべき項目であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Saeki S, et al.: "Post-polio fatigue and aging : a new problem in the workplace in Japan in Aging and Work, Kumashiro, M (ed)"Taylor & Francis, London. 314 (2003)