2003 Fiscal Year Annual Research Report
Th2エピトープとIL-12によるTh1細胞障害性T細胞の担癌患者における誘導
Project/Area Number |
13670472
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
大久保 光夫 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40260781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 平生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30134597)
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Keywords | 子宮癌 / Th1 / Th2 / ヒトパピローマウイルス / HLA |
Research Abstract |
ヒトパピローマウイルス(以下HPV)E7蛋白からHLA-DR分子に結合するアミノ酸配列モチーフを探索し,その合成ポリペプチドを作成して,子宮癌患者T細胞の反応性をTh1とTh2に分けて解析した。 昨年度までの解析で,HLA-DRB1^*0901分子との結合性が最も高いことが明かとなっているHPV16E7の61-80番目のアミノ酸配列:CDSTLRLCVQSTHVDIRTLE:(以下E7d)と同意のもと得られた患者末梢単核球を試験管内で培養し,このペプチドを認識する患者T細胞が産生する細胞内サイトカインメッセージを解析した.その結果,HLA-DRB1^*0901陽性症例ではTh2タイプT細胞(IL-4陽性)が0.3-2.4%にまで増加した.癌患者ではTh2タイプのT細胞の反応は残っていたもののTh1タイプのT細胞(IFNγ陽性)の反応は低下していた。そこで,単核球をE7dとIL-12とともに培養すると,癌患者でもTh1タイプのT細胞(IFNγ,TNFα陽性)の増加が認められた. これらの結果から,E7dはTh1タイプとTh2タイプのT細胞エピトープであり,IL-12を用いる事により,細胞障害活性をもつTh細胞を誘導できる事から,子宮癌においける予防・治療に応用できる可能性があると考えられた.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Mitsuo Okubo, Maki Saito, Hiroki Inoku, Ranko Hirata, Masami Yanagisawa, Satoru Takeda, Katsuyuki Kinoshita, Hiroo Maeda.: "Analysis of HLA-DRB1^*0901-binding HPV-16 E7 Helper T cell Epitope."Journal of Obstetrics and Gynaecology Research. 30. 120-129 (2004)