2001 Fiscal Year Annual Research Report
幼若期キンドリングにより獲得されたけいれん準備性の長期維持機構の解明
Project/Area Number |
13671005
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
吉岡 伸一 鳥取大学, 医学部, 助教授 (00191544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井元 敏明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10109639)
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Keywords | 扁桃核キンドリング / けいれん準備性 / 再キンドリング / グルタミン酸Na / 幼若 / ラット |
Research Abstract |
1.幼若期及び成熟期のけいれん準備性に及ぼす新生仔期グルタミン酸Na投与の影響 新生仔期にグルタミン酸Na(MSG)を投与した場合の幼若期及び成熟期のけいれん準備性に及ぼす影響について扁桃核キンドリングラットを用いて検討した。生後1日から9日まで隔日にMSG 4mg/gを皮下投与した群(MSG投与群)と対照群として生食のみを投与した群(生食投与群)について,生後14日齢及び70日齢にキンドリングが完成するまで刺激を行った。14日齢ではMSG投与群が生食投与群に比べて,キンドリングが完成するまでに要する刺激回数が有意に少なかった。しかし,70日齢では両群間に有意な差を認めなかった。以上の結果から,新生仔期のMSG投与は幼若期のけいれん準備性を亢進させるが,成熟期にはその影響が残らないことが示唆された。 2.幼若期に獲得されたてんかん原性の維持に及ぼす新生仔期グルタミン酸Na投与の影響 幼若期に獲得されたてんかん原性の成熟期に至るまでの維持に及ぼす新生仔期グルタミン酸Na(MSG)投与の影響を扁桃核キンドリングラットを用いて検討した。生後1日から9日まで隔日にMSG4mg/gを皮下投与した群(幼若期MSG群)と対照群として生食のみを投与した群(幼若生食群)を生後14日齢にキンドリングを完成させた。その後電極を抜去し,成熟期に再度電極を装着し,70日齢で再び同側のキンドリング刺激を行った。同時に,70日齢で初めてキンドリングを完成させたラットを成熟対照群とした。成熟期のキンドリング完成に要する刺激回数は,成熟対照群に比べて,幼若期MSG群では有意に少なかったが,幼若生食群との間には有意な差を認めなかった。以上の結果から,新生仔期のMSG投与は幼若期に獲得されたてんかん原性の長期維持に働くことが示唆された。
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Research Products
(1 results)