2001 Fiscal Year Annual Research Report
悪性グリオーマの浸潤能評価in vivoモデルの確立とその治療研究への応用
Project/Area Number |
13671469
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
長島 正 帝京大学, 医学部, 教授 (70217991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 晴子 帝京大学, 医学部, 助手 (40307187)
田中 秀樹 帝京大学, 医学部, 助手 (50276713)
松野 彰 帝京大学, 医学部, 助教授 (00242058)
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Keywords | ヌードラット / 蛍光染色 / トグリオーマ株細胞 / HGF / 腫瘍細胞浸潤 / U251MG / U87MG |
Research Abstract |
当初予定していたGFP発現plasmid(pCMS-EGFP:Clontech社)のtransfectionに時間を要しており、我々はこれ迄に開発したヌードラット脳に蛍光染色をしたヒトグリオーマ株細胞の移植モデルを作成し、主にHGFの腫瘍細胞浸潤に及ぼす影響について検討した。 9週齢雄ヌードラットF344/Njcl-rnuの右基底核に、fast blueで蛍光標準したヒトグリオーマ株細胞U251MGおよびU87MG5×10^5個を定的的に移植して腫瘍移植部位にミニ浸透圧ポンプを留置しヒトHGFを持続的に投与又は定位的に腫瘍移植部位にHCGを2回分割注入するモデルを作成した。3週間後に摘出した脳を固定し10μmの凍結切片とした後、蛍光顕微鏡下で標識細胞を観察した。 U251MGはコントロール群において周囲脳に浸潤して増大し、腫瘍の範囲を同定することが困難な所見を呈しており、HGFの評価が困難であった。U87MGは腫瘍が比較的限局して腫瘍塊を形成していることが観察されたが、HGF投与群では中心部に壊死を伴い周囲に腫瘍細胞が分散する形状を示した。この結果HGFがU87MGにおいては腫瘍細胞の周囲脳への浸潤に強く関与していることが示唆された。 今後は当初の予定通りGFP発現plasmid transfectionグリオーマ細胞を用いた移植脳腫瘍モデルを作成し、グリオーマの浸潤に対するHGFの作用およびその他のサイトカインの関与についても明らかにしたい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長島 正 他: "中枢神経原発悪性リンパ腫"Annual Review神経. 2001. 186-194 (2001)
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[Publications] Matsuno A: "Prolactin-secreting gangliocytoma:Letter to the editor"J Neurosurg. 95. 167-168 (2001)
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[Publications] Matsuno A: "Endocrinologic aspects of twenty-three patients with Rathke's cleft cyst"Endocrinologist. 11. 245-246 (2001)
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[Publications] 松野彰: "empty sellaを合併し末端肥大症を呈した蝶形骨洞内異所性下垂体腺腫の1例"ホルモンと臨床49巻'01夏季増刊号内分泌病理学最近の進歩. 49. 84-89 (2001)
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[Publications] Matsuno A: "PROTOCOLS 8 Ultrastructural in situ hybridization"Humana Press Chapter. 8. 129-144 (2001)
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[Publications] 長島 正(分担): "脳神経外科 Advanced Practice 5神経膠腫"高倉公朋 メジカルビュー社. 190 (2002)