2001 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子治療による関節不動化に伴う関節拘縮予防法の開発
Project/Area Number |
13671507
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40237938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名井 陽 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10263261)
中瀬 尚長 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00283755)
鳥塚 之嘉 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20324775)
金田 安史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10177537)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | 関節拘縮 / 関節不動化 / 滑膜増殖 / 転写因子 / デコイ遺伝子 / E2F / HVJ-evelopeベクター / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
関節不動化に伴う関節拘縮の原因として関節内の線維性滑膜組織の増殖が特徴的であると報告されている。そこで我々は、細胞増殖活性化転写因子であるE2Fに対するおとり(デコイ)遺伝子を導入し、滑膜細胞を主要とする関節内構成体細胞の増殖を抑制させることにより関節拘縮の予防をめざす研究を進行中である。現在までに(1)関節拘縮のモデルとしてWisterラットを用いWilson(Clin Orthop 1988)らの方法に倣い、膝関節過屈曲位(約150度)での軟鋼線ワイヤーによる締結固定による関節不動化モデルを作成。固定後1,2,3,4週間後の膝関節矢状断面組織のHE染色による観察により、同関節固定モデルが再現性良く滑膜細胞の増殖、細胞外基質の増生による関節癒着を形成することを確認した。(2)in vitroでの遺伝子導入の実験として、まずcell lineのラット線維芽細胞(3Y1-B、NRK)を用いてHVJ-envelopeベクターを用いた蛍光標識オリゴヌクレオチドの導入を行いその導入効率を半定量化し、in vitroでの遺伝子導入の至適条件を決定した。さらに、ラット膝関節滑膜組織より滑膜細胞の初代培養細胞を作成し、同様にHVJ-envelopeベクターを用いて蛍光標識オリゴヌクレオチドの培養滑膜細胞内へのtransfectionの至適条件を決定した。現在、in vivoでラット膝関節内への遺伝子導入の至適条件をin vitroの場合と同様に蛍光標識オリゴヌクレオチドを用いて検討中である。このin vivoでの至適遺伝子導入方法の確立の後に、不動化モデルラット膝関節内にE2Fデコイ遺伝子を導入し、分子生物学的、形態学的手法により関節内滑膜組織の増殖抑制、細胞外基質産生抑制を検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakamura N: "Efficient transfer of intact oligonucleotides Into the nucleus of ligament scar fibroblasts by HVJ-cathionic liposomes is correlated with effective antisense gene Inhibition"J. biochem(Tokyo). 129(5). 755-759 (2001)
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[Publications] Miyama T: "Periarticular gene expression of osteopontin and progression in osteopenia following joint immobilization"J. Musculoskeletal Res. (in press). (2002)