老化促進マウスを用いた、中枢神経内における神経回路の再構築に伴う加齢になる排尿障害の解明

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13671642
• Research Institution: Shinshu University
• Principal Investigator: 佐藤 智哉 信州大学, 医学部, 助手 (30291272)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 石塚 修 信州大学, 医学部, 講師 (20184541)
• Keywords: 加齢 / 排尿機能 / 蓄尿機能 / マウス / SAM

Research Abstract

マウスを用いて膀胱内圧測定を行い、加齢にい伴う下部尿路機能の変化を検討している。Control群として8週齢の正常マウス、加齢群として2歳の定常マウスと1歳の加齢促進マウス(Senescence-accerelated mouse : SAM)を用いた。ウレテン麻酔下で開腹し、膀胱頂部よりカテーテルを刺入し、生理食塩水注入路と膀胱内圧測定路とした。膀胱内に生理食塩水を注入して排尿反射を誘発し、一回の排尿反射の度に膀胱内を空にするsingle cystometryを行なった。蓄尿期の評価として膀胱容垂と膀胱コンプライアンスを、排尿期の評価として膀胱収縮庄と残尿費を比較した。
加齢群では正常マウスもSAMも同機の膀胱内圧曲線を示した,Control群と比較して加齢群では、蓄尿期には膀胱コンプライアンスが低下し、膀胱容量は増加していた。排尿期においては膀胱収縮圧は低下し、残尿量は減少していた。以上の結果より加齢に伴って求心路の障害、交感神経系の障害が生じていると考えられた。
この変化がSAMと正常マウスの種差によるものでないことを確認するために8週齢のSAMに対して同様の実験を行い、8週齢の定常マウスの膀胱内圧曲線と同様であることを確認した。