2002 Fiscal Year Annual Research Report
網膜色素上皮細胞における内向き整流カリウムチャネルの発現と細胞内分布の制御機構
Project/Area Number |
13671836
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
生野 恭司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 賢治 大阪大学, 医学部付属病院, 医員(臨床研究)
大路 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252650)
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Keywords | 網膜色素上皮細胞 / Kir7.1 / 内向き整流性K+チャンネル / Kir4.1 / アンカー蛋白 / パッチクランプ法 / Na+-K+ポンプ |
Research Abstract |
ミューラー細胞と網膜色素上皮紬胞(RPE)は網膜神経細胞のイオン環境特にK^+イオンの濃度調節を司ると考えられている。ミューラー細胞によるK^+イオンのバッファリングやRPEのapical側に大きなK^+コンダクタンスが存在することが以前から知られており、近年パッチクランプ法によりその実態が内向き整流性K^+チャネル(Kir)であることが示された。KirはKirl1.1からKir7.1までのサブタイプに分かれているおり各々機能分化している。われわれは網膜においてそれらKirサブタイプがどのように局在し機能しているかを解析してきた。ポリクロナル抗体を用いて網膜におけるKir4.1とKir5.1の発現と局在を検討したところKir5.1はミューラー細胞と網膜神経細胞の一部に免疫的に染色された。ミューラー細胞ではKir5.1は細胞体にdiffuseに染色されたが、Kir4.1はミューラーの硝子体側のエンドフットまたは血管周囲にまきつく突起部に強い局在を示した。Kir4.1による免疫沈降ではKir5.1が含まれていることからミューラー細胞の細胞体または遠位側にはKir4.1/Kir5.1の異種4量体が局在し、エンドフット側にはKir4.1同種4量体が局在していることが示唆された。それら異なる4量体チャネルはミューラー細胞におけるK^+イオンのバッファリングに異なる役割を示している可能性がある。またKir5.1が染色された網膜神経細胞はGAD65が発現しておりGABA産生アマクリン細胞と考えられた。Kir5.1は機能が十分に解析されていないため、ミューラー細胞やアマクリン細胞でどのように機能するかは今後の検討課題である。さらに免疫染色によってPREにKir7.1がapical processの基底部に局在してしていることが示され、電気生理学的にも培養細胞発現系でもK^+イオン特性がRPEと似ており、Kir7.1がRPEのK^+イオン特性を決めており、Kir7.1は網膜下腔のK^+イオンの恒常性に関与していると考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Fujikado T., Ikuno Y, et al.: "Reading ability after macular translocation surgery with 360-degree retinotomy"American Journal of Ophthalmology. 134. 849-856 (2002)
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[Publications] Ikuno Y, et al.: "Retinal glial cells stimulate microvascular pericyte proliferation via fibroblast growth factor and platelet-derived growth factor in vitro"Japanese Journal of Ophthalmology. 46. 413-418 (2002)
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[Publications] Ikuno Y, Ohji M, et al.: "Sutureless contact lens ring system during vitrectomy"American Journal of Ophthalmology. 133. 847-848 (2002)
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[Publications] Matsushita K, et al.: "Intramolecular interaction of SUR2 subtypes for intracellular ADP-Induced differential control of K(ATP) channels"Circulation Research. 90. 554-561 (2002)