2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯根膜細胞のメカニカルストレスに対する細胞応答の加齢変化について
Project/Area Number |
13672171
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
五関 たけみ 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (20225642)
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Keywords | ヒト歯根膜細胞 / メカニカルストレス / 加齢 |
Research Abstract |
健全なヒト第一小臼歯から採取した歯根膜をアウトグロースさせ、得られた歯根膜細胞を8穴LabTekチャンバースライドに播種し、3U/mlの濃度IL-1bで刺激を加え、30分、45分、1時間、2時間後に細胞を固定した。NF-kB細胞内移行の検討には、200倍希釈のSanta Cruz Biotechnol社製抗P65抗体を用い、所定の時間作用させ、NF-kB免疫染色を行ったところ、IL-1b刺激後30分、45分では細胞質より核内に強くNF-kB陽性反応が認められたが、1時間後ではしだいに弱まり、2時間後では細胞質の反応が強くなった。以上より歯根膜細胞をIL-1bで刺激すると早期にNF-kBは核内に移行しCox2等の転写を開始するものと考えられた。そこで次に歯根膜細胞に周期的伸展力を加え、伸展力によるNF-kBの動向について検討するため、歯根膜細胞を底面が柔軟な培養ディッシュに3x10^5cells/wellにseedingし、コンピューター制御のFlexercell Strain Unitにて周期的伸展力(18% elongation, 6 cycles/min)を1〜5日間加えた。PGE_2産生やCox2遺伝子発現は伸展刺激後2日ほどで起こるため、歯根膜細胞を12時間、1日、2日刺激後、上記同様に固定し、NF-kBの核内移行について検討中である。さらにNF-kB阻害剤であるAntioxidant ammonium pyrrolidinedithiocarbanate (10nM)やserine protease inhibitor N-a-p tosyl -L-lysine chloromethylketone (100nM)を添加した系についても伸展力を1〜5日間加えた後、細胞培養上清を採取しラジオイムノアッセイキットでPGE2を測定中である。
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