2001 Fiscal Year Annual Research Report
総合的学習と教師の成長-授業実践経験へのナラティヴ・アプローチを軸に-
Project/Area Number |
13680323
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
藤原 顕 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (60261369)
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Keywords | 総合的学習 / 国語科総合単元学習 / 授業研究 / 教師の実践的知識 / ライフヒストリー / ナラティヴ・アプローチ / インタビュー / 質的研究 |
Research Abstract |
研究初年度である平成13年度には、以下のような二つの研究活動に取り組んだ。すなわち、(1)研究方法論であるナラティヴ・アプローチの検討、(2)インタビューを軸としたフィールドワークによるデータ収集とその解釈及び中間まとめとしての学会・論文発表、である。(1)の研究方法論であるナラテイヴ・アプローチの検討は、主として、英米圏の質的研究に関する文献のレビューを通して行われた。とりわけ、本研究の対象が、長年にわたり国語科を中心とした総合的学習(国語科総合単元学習)に取り組んできた教師(遠藤瑛子氏)の実践的知識であるという点から、そうした実践的知識の形成過程に迫るためのライフヒストリー・アプローチの検討に、重点を置いた。また、あわせて、本研究の目標にかかわって、特定の教師の実践的知識形成=教師としての成長に関する事例研究、とりわけ事例描出のあり方に関する文献レビューを行った。この検討の成果は、第1回臨床国語教育研究会(平成13年8月、広島大学)において、「授業研究におけるリサーチテクストの意味」という題で口頭発表された。(2)については、遠藤瑛子氏への第一次インタビュー(平成12年12月実施)をもとに、藤原顕・遠藤瑛子・松崎正治による「遠藤瑛子実践へのライフヒストリー・アプローチ-インタビュー記録とその解釈-」(『国語教育の理論と実践・両輪』第35号)という論文発表、同「遠藤瑛子実践へのライフヒストリー・アプローチ」(全国大学国語教育学会、第101回大会、長崎大学)という学会発表を行った。さらに、この研究を深めるため、遠藤氏の授業実践の参与観察(平成13年10〜12月)、遠藤氏への第二・第三次インタビュー(平成13年12月、14年3月)を通して、新たなデータ収集が行われている。これらのデータ解釈に基づく口頭発表が、平成14年5月の全国大学国語教育学会・第102回大会で予定されている。
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Research Products
(1 results)