2001 Fiscal Year Annual Research Report
環境低負荷半導体構成材料の多価イオン生成とプロセス応用に関する研究
Project/Area Number |
13680562
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
加藤 裕史 富山県立大学, 工学部, 助教授 (40224547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 成行 富山県立大学, 工学部, 教授 (20222937)
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Keywords | ECR / 多価イオン / 固体ソース / Fe / Si / 環境低負荷 / 半導体構成材料 |
Research Abstract |
2.45GH_zのマイクロ波による電子サイクロトロン共鳴(ECR)イオン源内で単体Si及ぴFe等の固体材料を用いて多価イオン生成を行い,環境に対して低負荷かつ適合性の良い半導体構成材料プロセスの実現を目指した.本年は多価イオン生成とビーム形成に主眼をおき実験を行った.動作ガスArを導入して生成したECRプラズマ中に本イオン源のミラー軸に沿ってSiまたはFeターゲットを挿入し,負DC電圧(〜1kV)を印加してスパッタリングによってプラズマ中にSiまたはFe原子を導入した.その結果,Siで4価,Feで6価までの多価イオンビームの生成に成功した.引き出しイオン電流を電荷/質量分離して分析したところ,Siに関しては質量数29と30の同位体が、またFeに関しては質量数54の同位体が自然界の存在比で観測出来た.イオンの引き出し電圧は通常10kVである.ターゲットの最適位置と動作Ar圧力の最適値を実験的に調べた.更により高価数のFeイオンを生成するために,イオン源のサイドポートよりFe蒸発源を挿入して実験を行った.Fe蒸発源はFeフィラメント,もしくはTaまたはMoヒータにFeを巻きつけて直接電流を流す直熱式で行った.この蒸発源をソースとしてFe多価イオン生成を行ったところ最高価数が8価までのFe多価イオン生成に成功した.スパッタリング法による方法と蒸発法に基づく方法によるFe多価イオン生成の実験結果を比べたところ,4価以上の価数のFe多価イオン電流で後者の方法に基づく方法で得られた値が前者より一桁以上高収量であった.従って平均価数も後者が高くなった.他方,3価以下の低価数ではスパッタリング法による電流値が蒸発法よりも高収量であることが判明した.これら一連の実験で得られた全Fe多価イオン電流の全引き出し電流値に対する割合は約10%程度に及んだ.引き続いて生成した多価イオンビームを次年度にプロセス応用に適用するために電極の改良を行い,イオン電流値の増量を図った.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Sugiyama et al.: "Production of multiply charged Si and Fe ions from solid materials by sputtering and evaporating methods in a 2.45GHz ECR source"Review of Scientific Instruments. 73・2. 542-544 (2002)
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[Publications] Y.Kato et al.: "Experimental study of ion extraction from a 2.45GHz electron cyclotron resonance multicharged ion source"Review of Scientific Instruments. 73・2. 601-603 (2002)