2001 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス後部にmRNAが局在する新規分子(Dem)の遺伝子クローニングと機能解析
Project/Area Number |
13680839
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 龍雄 信州大学, 医学部, 教授 (80162965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田 慶宝 信州大学, 医学部, 助手 (40324264)
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Keywords | シナプス後肥厚部 / PSD / local protein synthesis / シナプス可塑性 / dendrite / postsynaptic density |
Research Abstract |
シナプス後部にmRNAが局在する遺伝子(Dem遺伝子)を網羅的に同定しようとするプロジェクトにおいて発見した新規の遺伝子について,完全長のcDNAのクローニングとそれらの性質,および機能解析を進めた.いくつかの新規完全長遺伝子をクローニングし遺伝子登録を行った.3つの新規遺伝子について以下の事を明らかにした. (1)synUSP : cDNAの全長は5378bp.1036アミノ酸をコードするORFを含む,ubiquitin-specific protease(USP) familyに属する新規遺伝子である.また,GSTとのfusion proteinはUSP活性を有していたmRNAはdendriteに局在する.カイニン酸痙攣誘導により発現が増加する. (2)synArfGEF : cDNAは5292bp.939アミノ酸をコードするORFを含む.ホモロジーサーチとドメイン構造から,exchange factor for ARF6(EFA6) familyに属する新規遺伝子である.カイニン酸痙攣誘導により発現が増加する.C末端でPSD-95,SAP97などと結合した. (3)ssLRP : cDNAは約6.8kbp.コードされるタンパク質は膜貫通ドメイン1個を持ち,複数のEGFリピート等を持つ新規遺伝子で,細胞接着やそれに付随する細胞内シグナル伝達系に繋がる,ある種のレセプタータンパク質をコードすると予想される.mRNAはdendriteに局在する.カイニン酸痙攣誘導により発現が増加する.C末でPSD-95,SAP97と結合した.免疫組織染色で神経細胞の樹状突起に局在した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Li W. et al.: "Characterization of a novel synGAP isoform, synGAP-β"J. Biol. Chem.. 276. 21417-21424 (2001)
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[Publications] 鈴木龍雄: "脳の可塑性を考える"基礎老化. 25. 126-128 (2001)
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[Publications] 鈴木龍雄: "シナプス後部におけるシグナルプロセッシングの分子基盤"生体の科学. (in press). (2002)
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[Publications] Suzuki T.: "Lipid nafts at the postsynaplic sites : distribution, function and linkage to postsynaptic density (PSD)"Neurosci. Res.. (in press). (2002)