2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680848
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
佐野 護 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60090429)
|
Keywords | ラディシコール / ニューロトロフィン / 知覚神経節 |
Research Abstract |
ニワトリ胚、培養後根神経節からのニューロンの神経突起再生は、NGF, BDNF, NT-3によって誘導を受ける。この時、低濃度ラディシコールを共存させたところ、神経突起の再生を驚異的に増強する事実を認め既に報告した。成体の知覚神経繊維の再生に効果を示すかどうか、および哺乳類にも同様の効果を示すか、という2つの疑問が当面の課題であった。成体マウスの後根神経節を、コラーゲナーゼ、トリプシン処理後、パコール密度勾配遠心により、純粋なニューロンを分離し、培養を行った。この培養系では、神経突起誘導にニューロトロフィンは不可欠ではないが、効果が見られた。しかし、ラディシコールは、20nMでは、むしろ細胞死を起こさせ、低濃度(5hM)において、僅かな有効性が認められるにとどまった。更にマウス胚からの知覚神経節ニューロンの培養も検討を行ったが、肯定的な所見が得られなかった。コーティングなどの培養条件や濃度についても、長時間掛けて繰り返し検討したが、結果は否定的であった。 そこで、ニワトリ胚知覚神経細胞に戻り、TrkA, B, Cに対する各抗体を用いて、細胞の種類を判別し、ニューロトロフィンやラデイシコールによる神経突起誘導について効果を調べている。またアクソン、デンドライトのいずれの再生に有効であるかという観点から、現在検討を続けている。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] SANO, M.: "Radicicol and geldana mycin prevent neurotoxic effects of anti-cancer drugs on cultured embryonic sensory neurons"Nourophar macology. 40. 947-953 (2001)
-
[Publications] FUKUZUMI, M.: "Comparison of expression of cell surface poly-N-acetyl lactosamine type oligosaccarides in PC12 cells with these in ・・・"Glico biology. 11. 481-494 (2001)
-
[Publications] ISHIKAWA, T.: "Peroxisomls exist in growth cones and move antro gradely and retro gaudery in neurios of PC12D cells"Experimental Cell Research. 266. 260-269 (2001)
-
[Publications] SAKUMA, K.: "A possible role for BDNF, NT-4 and TrkB in the spinal coed and muscle of rat subjected to meohevical overdood"Brain Research. 907. 1-19 (2001)