2001 Fiscal Year Annual Research Report
英国1850年代の社会問題小説における社会的パースペクティヴの多様性
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13710283
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
閑田 朋子 日本大学, 文理学部, 助手 (40328654)
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Keywords | 文学 / ヴィクトリア朝 / イギリス / 社会問題小説 / ジャーナリズム |
Research Abstract |
『英語英文学論叢』に発表予定(印刷中)である「ヴィクトリア朝社会問題小説研究における問題点」では、当ジャンルの研究における既存の問題点をはっきりさせた上で、その問題点を補う研究を発展させることを意図し、1)従来の社会問題小説研究における問題点を指摘し、2)なぜそのような問題が生じるに至ったのか考察を行った。 『英語青年』第147巻に発表した「Elizabeth Gaskell作Mary Barton-モデルと種本-」は、日本ギャスケル協会第13回大会で行った口頭発表「原Mary Barton」(2001年10月7日 於実践女子大学)の概要であり、全文は同協会の『ギャスケル論集』12号に掲載予定である。当時、中産階級に広く読まれたジャーナルに描かれた労働紛争と、中産階級の作家GaskellのMary Bartonに描かれたそれを比較し、小説のどの部分がどのジャーナルと類似、もしくは同じ見解を示しているかを明らかにした。 また、2002年3月7日には、アメリカジョージア州サバンナで行われる第22回19th Century Studies Association Conferenceにおいて、1825年から50年にかけての、中産階級作家の手による社会問題小説に描かれた労働紛争と、中産階級のジャーナルに描かれたそれとの比較について発表("Strikes, the Press, and Novels")が予定されている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 閑田 朋子: ""The Sad Fortunes of the Rev. Amos Barton 試論"-歪んだ鏡の歪んだ像"研究紀要(日本大学文理学部人文科学研究所). 62号. 53-66 (2001)
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[Publications] 閑田 朋子: "ヴィクトリア朝社会問題小説研究における問題点"英語英文学論叢(日本大学大学院英語英文学研究会). 22号(印刷中). (2002)
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[Publications] Tomoko Kanda: "The Case for Arthur Donnithorne in Adam Bede"ほらいずん(早稲田大学英米文学研究会). 34号(印刷中). (2002)
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[Publications] 閑田 朋子: "Elizabeth Gaskell作Mary Barton-モデルと種本-"英語青年(研究社). 147巻. 784-751 (2002)
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[Publications] 閑田 朋子: "Scenes of Clerical Lifeにおける時代設定・時間設定"ふぉーちゅん(新生言語文化研究会). 13号(印刷中). (2002)