2001 Fiscal Year Annual Research Report
EPMAを用いた岩石試料の微少領域バルク分析法の開発
Project/Area Number |
13740307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 丈典 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 助手 (90293688)
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Keywords | EPMA / バルク分析 / 珪酸塩 / 酸化物 / シミュレーション |
Research Abstract |
岩石試料のEPMAを用いたバルク分析法を開発するため,(1)シミュレーションソフトウェアの開発及び,(2)岩石試料の採取及び分析を行った. 不均質試料のある元素の濃度をc,補正係数をF,特性X線強度をI_<obs>とし,その試料と同一化学組成の均質試料の補正係数をF_o,特性X線強度をI_oとすし,I_o/I_<obs>=aとおくと,I_<obs>・a=I_o=F_o・cとなる.したがって,このaを求めることができれば,不均質試料から得られたX線強度を使って,均質な試料と同様の補正計算により化学組成を求めることができる.そこで,シミュレーションによるaの決定を試みた. 岩石試料の場合,構成鉱物とそのモード組成及び化学組成が既知であるため,これらのデータを用いて試料をモデル化し,モンテカルロ法によりシミュレーション計算を行ってX線強度を求めた.今年度は,single scatteringモデルで一次X線のみを補正した.花崗岩の粉末をプレスした試料の分析値と,蛍光X線の分析値を比較したところ,(1)SiO_2,Al_2O_3,CaO及びNa_2Oは,蛍光X線の分析値との差が10%以下になったが,(2)K_2Oは,セリサイトを無視したため誤差が大きくなった.また,(3)FeOの差も20%以上となったが,これは,吸収補正を無視したことに起因すると考えられ,今後吸収補正の影響をシミュレートする必要がある.また,double scatteringモデルの採用も検討する必要がある.
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