IMT-2000方式対応マイクロ波プレーナ形フィルタの開発

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13750313
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• Research Institution: Aoyama Gakuin University
• Principal Investigator: 和田 光司 青山学院大学, 理工学部, 助手 (60316891)
• Keywords: マイクロ波フィルタ / プレーナ形線路 / 通過帯域特性 / 高調波共振応答

Research Abstract

マイクロ波フィルタに対する要求には、(1)通過帯域近傍のスカート特性の改善(2)高調波共振応答の改善があげられる。これらの要求に対応するべく「タップ結合」という結合方式をフルに活用した種々の共振器の特性、プレーナ形線路フィルタへの応用について検討を行った。分布定数素子形共振器を用いた帯域通過フィルタにおける帯域外特性改善には、大きく分けて「通過帯域近傍特性改善」と「高調波共振応答改善」がある。「通過帯域近傍特性改善」、「高調波共振応答改善」を実現するフィルタは一般にフィルタ自体の構造、実現メカニズムをかえる必要がある。さらに簡易的に「通過帯域近傍特性改善と高調波共振応答改善の両立」を実現することは困難であると考えられる。本研究では、「高調波共振応答改善」および「通過帯域近傍特性改善と高調波共振応答改善の両立」に拡張することで、さらに厳密に「帯域外特性改善法」について議論する。
平成13年度は、研究課題において、従来の両端開放形λ/2共振器、両端接地形λ/2共振器、λ/4共振器の基本性能の向上について検討を行った。一共振器の特性については、それぞれの共振器においてタップ結合位置の変化による共振周波数付近の特性改善の検討を理論的、実験的に行った。その結果、共振器に複雑な構造等を適用したり、改善メカニズムを適用したりすることなく、共振特性改善に成功した。またそれらの基本性能を生かした帯域通過フィルタについていくつか提案しその伝送特性について検討を行った。

Research Products

• [Publications] K.Shibata, O.Hashimoto, K.Wada: "Estimation of Complex Permittivity Using Rectangular Waveguide with Flange by FD TD Method"IEICE Transactions on Electronics. Vol.E84-C・7. 977-980 (2001)
• [Publications] A.Ito, H.Ebara, H.Nakajima, K.Wada, O.Hashimoto: "An Experimental Study of a λ/4 Wave Absorber Using a Frequency-Selective Surface"Microwave and Optical Technology Letters. Vol.28. No.5. 321-323 (2001)
• [Publications] K.Wada, K.Nakagawa, O.Hashirnoto, H.Harada: "Out-of-Band Characteristics Planar Microwave Filters using Tapped Resonators"IBICE Transactions on Electronics. Vol.E85-C(未定). (2002)
• [Publications] K.Wada, Y.Yamamoto, O.Hashimoto: "Design of Bandpass Filters with a Function to Control the Number of the Attenuation Poles"IEICE Transactions on Electronics. Vol.E85-C. 578-585 (2002)
• [Publications] 鈴木進介, 和田光司, 高橋毅, 橋本修: "マイクロ波帯における周期的に配列した棒状誘電体の透過特性に関する検討"電子情報通信学会論文誌(C). Vol.J85. 310-313 (2002)
• [Publications] K.Wada, Y.Yamamoto, O.Hashimoto: "Design of 3-pole Tapped Resonator Bandpass Filter with Multiple Attenuation Poles and Its Miniaturization"2001 International Symposium on Signals, Systems and Electronics. 339-342 (2001)
• [Publications] A.Ito, K.Wada, O.Hashimoto: "An Experimental Study of a λ/4 Wave Absorber Using FSS for Two Frequencies"2001 Korea-Japan AP/EMC/EMT Joint Conference. 242-245 (2001)
• [Publications] M.Hanazawa, H.Yokokawa, O.Hashirnoto, K.Wada: "High Performance of X-band Wavw Absorber for TE and TM Polarizations Using Transparent Resistive Film"The 31th European Microwave Comference, EuMC. 227-230 (2001)
• [Publications] M.Hanazawa, Y.Abe, O.Hashimoto, Y.Yasuoka, K.Wada: "Fundamental Study of Wave Absorber Using Resistive-Film at 700 GHz Band"2001 IEEE AP-S International Symposium and USNC/URSI National Radio Science Meeting Digest. 28-28 (2001)
• [Publications] K.Wada, A.Suzuki, O.Hashimoto: "Improvement of Harmonic Responses of a λ/4 Resonator BPF with Tap-Connection Technique"2001 IEEE Radio and Wireless Conference. 65-68 (2001)
• [Publications] K.Wada, Y.Yamamoto, O.Hashimoto, H.Harada: "A Design Method of a 2-pole Tapped Resonator BPF with Multiple Attenuation Poles and Its Miniaturization"2001 Asia-Pacific Microwave Conference. 1111-1114 (2001)
• [Publications] K.Wada, K.Nakagawa, O.Hashimoto, H.Harada: "A Method for Improving Out-of-Band Characteristics"2001 Asia-Pacific Microwave Conference. 637-640 (2001)
• [Publications] 和田光司, 相原良行, 橋本修, 原田博司: "両端接地形λ/2共振器フィルタの帯域外特性改善に関する検討"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. C2-41. 65-65 (2001)
• [Publications] 和田光司, 橋本修: "結合線路形フィルタにおける帯域外特性改善に関する検討"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. C2-42. 66-66 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 大野貴信, 橋本修, 原田博司: "減衰極数制御形バンドパスフィルタに関する実験的検討"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. C2-43. 67-67 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 橋本修, 原田博司: "素子装荷スタブ共振器を用いた有極形帯域通過フィルタの設計"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. C2-44. 68-68 (2001)
• [Publications] 和田光司, 神山智英, 橋本修: "λ/4共振器帯域通過フィルタの特性改善に関する研究"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. C2-45. 69-69 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 橋本修: "結合位置制御形共振器フィルタを用いたアンテナ共振器に関する一検討"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエテイ大会2001年. C2-46. 70-70 (2001)
• [Publications] 和田光司, 相原良行, 橋本修: "両端接地形λ/2共振器BPFの高調波共振応答改善に関する一検討"電子情報通信学会総合大会2002年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 中川浩一, 大野貴信, 橋本修: "結合線路区間を用いたλ/2共振器BPFによる帯域外特性改善"電子情報通信学会総合大会2002年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 神山智英, 橋本修: "帯域外特性改善形λ/4共振器BPFの一設計法"電子情報通信学会総合大会2002年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 大野貴信, 橋本修: "結合線路区間を用いた共振器混在形BPFによる特性改善の一検討"電子情報通信学会総合大会2002年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 中川浩一, 橋本修: "タップ結合共振器の適用によるλ/2結合線路形BPFの特性改善"電子情報通信学会総合大会2002年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 中川浩一, 橋本修, 原田博司: "広帯域高調波共振応答特性を有する両端開放形λ/2共振器BPF"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会2001年. (未定). (2002)
• [Publications] 和田光司, 中川浩一, 橋本修, 原田博司: "λ/2共振雅BPFへの結合による伝達特性の変化"電子情報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-11. 65-72 (2001)
• [Publications] 和田光司, 鈴木淳之, 橋本修, 原田博司: "タップ結合の適用によるλ/4共振器BPFの特性改善"電子惰報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-12. 73-80 (2001)
• [Publications] ペイジョンソク, 和田光司, 川上憲司, 黒木太司, 飯草恭一, 中條渉: "[特別講演]2000年アジア・パシフィックマイクロ波会議出席報告"電子情報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-14. 95-102 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 橋本修, 原田博司: "共振器混在形帯域通過フィルタの多極化とその小型化に関する検討"電子情報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-17. 9-16 (2001)
• [Publications] 和田光司, 相原良行, 橋本修, 原田博司: "両端接地形λ/2共振器BPFの特性改善に関する一検討"電子情報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-90. 125-132 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 橋本修, 原田博司: "素子装荷スタブ共振器を用いた多極化フイルタの一設計法"電子情報通信学会、マイクロ波研究会信学技報. MW2001-91. 133-142 (2001)
• [Publications] 和田光司, 大野貴信, 山本靖久, 橋本修, 原田博司: "共振器混在形帯域通過フィルタによる減衰極数制御に関する検討"エレクトロニクス実装学会超高速高周波エレクトロニクス実装研究会. 15-20 (2001)
• [Publications] 和田光司, 相原良行, 橋本修: "両端接地形λ/2共振器を用いたフィルタ特性に関する検討"電気学会研究会計測研究会. IM-01-22. 27-32 (2001)
• [Publications] 和田光司, 中川浩一, 橋本修, 原田博司: "2段両端開放形λ/2共振器BPFの帯域外特性改善"電子情報通信学会総合大会2001年. C2-58. 105-105 (2001)
• [Publications] 和田光司, 橋本修: "両極接地形λ/2共振器の共振特性改善に関する検討"電子情報通信学会総合大会2001年. C2-59. 106-106 (2001)
• [Publications] 和田光司, 鈴木淳之, 橋本修: "2段一端接地形λ/4共振器BPFの多極化に関する検討"電子情報通信学会総合大会2001年. C2-62. 109-109 (2001)
• [Publications] 和田光司, 山本靖久, 橋本修: "共振器混在形3段BPFの多極化および小型化に関する検討"電子情報通信学会総合大会2001年. C2-63. 110-110 (2001)