2002 Fiscal Year Annual Research Report
カオス乱数を利用した確率的ニューラルネットワークの特性評価に関する研究
Project/Area Number |
13750362
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
常田 明夫 熊本大学, 工学部, 助教授 (40274493)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 確率的ネットワーク / カオス / 乱数 / 最小解探索 / 極小解 / 巡回セールスマン問題 / 2-opt法 |
Research Abstract |
既に提案しているカオス乱数を用いた確率的2値ニューラルネットワークを用いて,代表的な組合せ最適化問題の一つである巡回セールスマン問題の最小解探索を行い,その性能を評価した.主な研究成果は以下の通りである. 1.従来の確率的手法であるランダムホップフィールドネットワークやボルツマンマシンとの比較を計算機シミュレーションにより行った結果,提案した確率的2値ニューラルネットワークの方が,制約条件を満足しやすく,平均的により短い経路を得ることができることを確認した. 2.確率的ニューラルネットワークで最小解探索を行った場合,極小解に陥らずに最小解へ到達することが可能であるが,限られた時間内に得られる解の質は必ずしも良くない.そこで,得られる解の質を向上させるために2-opt法と呼ばれる手法を導入した.これは,経路が交差している所を繋ぎ変えていく手法であり,決定論的な手法で解の質の向上を行うことが可能である.この2-opt法を確率的2値ニューラルネットワークと組合せた手法を提案し,これが巡回セールスマン問題の最小解探索に有効であることを計算機シミュレーションにより確認した.しかし,依然として多くの計算時間を要することも確認した. 3.上記2で提案した手法における計算時間の増大への対策として,都市配置をいくつかのエリアに分割し,まず各エリア内での最小解を探索し,その後,各エリア間を適切に連結する手法を提案した.これにより,計算時間が大幅に削減可能であるとともに,解の質も向上することを計算機シミュレーションにより確認した. 4.ニューラルネットワークではないが,ホップフィールドネットワークとこれを確率的にしたボルツマンマシンとの関係に着目し,上記の2-opt法を確率的にした「確率的2-opt法」を提案した.確率などの適切なパラメータを設定すれば,比較的短い計算時間でも質の良い解が探索可能であることを計算機シミュレーションにより確認した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Akio Tsuneda: "New Maximal-Period Sequences Using Extended Nonlinear Feedback Shift Registers Based on Chaotic Maps"IEICE Transactions on Fundamentals. Vol.E85-A, No.6. 1327-1332 (2002)
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[Publications] Taichi Nakamura: "A New Stochastic Binary Neural Network Based on Hopfield Model and Its Application"Proc. of ITC-CSCC 2002. Vol.1. 34-37 (2002)
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[Publications] Akio Tsuneda: "Design of Maximal-Period Sequences with Prescribed Auto-Correlation Properties Based on One-Dimensional Maps with Finite Bits"Proc. of ITC-CSCC 2002. Vol.3. 1882-1885 (2002)
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[Publications] Daisaburou Yoshioka: "Search Algorithm of Maximal-Period Sequences Based on One-Dimensional Maps with Finite Bits and Its Application to DS-CDMA Systems"Proc. of ITC-CSCC 2002. Vol.3. 2019-2022 (2002)
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[Publications] 菅原卓朗: "Mod-2加算による周期および非周期2値系列の合成とその高次均等分布性"2002年電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ大会講演論文集. 128 (2002)
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[Publications] 田中秀和: "確率的2値ニューラルネットワークと2-optによるTSP解の性質"第10回電子情報通信学会九州支部学生会講演会講演論文集. 14 (2002)