2002 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌の生理活性物質生合成における置換型シグマ因子の関与についての研究
Project/Area Number |
13760230
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
安齊 洋次郎 東邦大学, 薬学部, 助手 (20318299)
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Keywords | alternative sigma factor / secondary metabolite / Micromonospora griseorubida / Saccharopolyspora erythraea / anti-sigma factor / conjugation |
Research Abstract |
Mycinamicin生産菌Micromonospora griseorubida A11725およびerythromycin生産菌Saccharopolyspora erythraea JCM 4748の置換型シグマ因子遺伝子破壊株取得を試みた。各菌株からPCRで増幅した約500bpの置換型シグマ因子遺伝子の部分的DNA断片にapramycin耐性遺伝子を挿入したDNA断片を接合用プラスミドpDN19に入れたpDN11725およびpDN4748を構築した。pDN19は放線菌のoriを持たないため、効率的に組換え株を取得できる。E.coli S17-1を供与菌とした接合にて、それぞれのプラスミドを導入したところM.griseorubida A11725では3株、S.erythraea JCM 4748では2株のapramycin耐性株が出現した。M.griseorubida A11725の耐性株のうち1株でmycinamicin IIの生産の減少が確認された。また、S.erythraea JCM 4748の耐性株2株にはerythromycin生産の変化は認められなかったが、うち1株にYM寒天培地およびTS寒天培地上での生育障害が認められた。 S.erythraea JCM 4748から相補遺伝子の取得を行った。上記の部分的シグマ因子遺伝子断片をもとに、シグマ因子遺伝子を含む2.8kb PstI-SphI断片をクローニングした。このシグマ因子遺伝子の上流にはanti-sigma factorをコードするORFも存在した。今後、2.8kb PstI-SphI断片を用いた相補実験やanti-sigma factor遺伝子の機能解析等を進める予定である。
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