2001 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児の食物アレルギーにおけるeotaxinの役割についての検討
Project/Area Number |
13770409
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
松浦 宏樹 帝京大学, 医学部, 助手 (90328055)
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Keywords | eotaxin / 食物アレルギー |
Research Abstract |
第1の研究目的である,食物アレルギー児の血漿中のeotaxin濃度を明らかにする.そのために,対照となる非アレルギー児の血漿中の濃度について測定し,患児との間に差があるかを検討する必要がある.さらに,食物アレルギーは年齢とともに寛解していくことが多いが,その際にeotaxin濃度が変化するかどうかも興味深い.また,クロモグリク酸ナトリウム内服などの治療による病態の変化とeotaxin濃度が相関するかも検討したい.検討は蛋白レベルで行い,主としてELISA法を用いる. 1.食物アレルギーの患児を対象とする. 2.EDTA入り試験管に採血する.年齢相当の対照患児からも採血する.採血に当たってはinformed consentに充分に注意する. 3.血漿を分離し,凍結保存する. 4.血漿中のeotaxin濃度を,エンザイムイムノアッセイを用いて測定する. 5.このようにして得られたeotaxinの血中濃度について,まず,対照群における年齢的変化を明らかにする. 6.患児と対照群に差があるかを検討する. 7.Eotaxinの血中濃度とアレルギー性疾患の臨床的各種パラメターとの関連について検討する.すなわち,好酸球数,好中球数,血清IgE値,年齢,使用薬剤などとの相関について検討し、臨床的有用性について調べる. 検討したところ,食物アレルギー患児の方がeotaxinの血中濃度は非アレルギー児よりも有意に高値であった.アレルギー児に対して臨床的な応用も可能と考えられ,更に検体を増やし,検討を続ける必要があると考えられた.
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