2001 Fiscal Year Annual Research Report
膠原病の病理生理における抗hnRNPA2/B1自己抗体の意義の解析
Project/Area Number |
13770468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤本 美津夫 自治医科大学, 医学部, 助手 (80326850)
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Keywords | hnRNP / GST結合組み換え蛋白 / ELISA / 膠原病 |
Research Abstract |
今年度は、解析の対象となるheterogeneous nuclear ribonucleoprotein(hnRNP)A2、B1およびB0蛋白の精製方法を改良するとともに、これらがテロメア伸長酵素に与える影響を比較検討し、報告した後、各種膠原病患者におけるhnRNP A2、B1蛋白に対する自己抗体の存否、抗体価のアッセイを行うため、多数検体の処理に適するELISA法の確立に着手した。組み換え蛋白を大量に得るため、精製が容易であるGST結合蛋白として抗原となるhnRNP蛋白を作成して、ELISAプレートの作成を試みた。カラム精製された組み換え蛋白をGST結合蛋白用のELISAプレートに固相化し、以前に作成したhnRNP A2およびB1蛋白に対するモノクローナル抗体を用いて検定を行ったが、安定して抗体価を測定できないという問題が生じた。解析対象とするhnRNP A2およびB1蛋白は同一遺伝子から選択的スプライシングにより産生される。両者の差異は同蛋白のN末端付近に存在し、モノクローナル抗体はこの部分の合成ペプチドを用いて作成されているため、大型の分子であるGSTが結合することで物理的に抗体との接触が障害されるため、安定した検定結果が得られないのではないかと考えている。今後は精製後切断可能な形で抗原蛋白を作成し、これを用いて新たなELISA法による測定を試みる予定である。 従来の方法によって得た蛋白を用いたELISAにて臨床検体における抗体価の測定を加療中の患者血清において数例施行したが、ステロイド投与を含む治療の影響か、高抗体価を示す症例は現在のところ認められていない。これに関しては新鮮例における検討を行う必要があると考えられ、新規患者における測定をルーチーン化する体制を構築するものとした。
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Research Products
(1 results)