2001 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管攣縮に於けるRho/Rhokinase系を介したカルシウム感受性機構の検討
Project/Area Number |
13770759
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
登坂 雅彦 群馬大学, 医学部, 助手 (40323357)
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Keywords | くも膜下出血 / 脳血管攣縮 / カルシウム感受性 / 血小板 |
Research Abstract |
脳血管攣縮に於けるカルシウム感受性の関与について、多角的に検証することが本研究の目的であり、実験を行ってきたが、当初計画の最後の段階として提案していたsphingosine-1-phosphate(S1P)に関する実験に於いて成果を上げている。我々は脳血管攣縮に於けるカルシウム感受性亢進機転のシグナル伝達機構としてRho/Rho kinase系が重要であると考えたが、Rho/Rho kinase系の上流を形成する刺激系として新しいbioactiveなスフィンゴ燐脂質であるS1Pが、脳血管攣縮の新しい原因物質である可能性について報告した。大脳血管リング標本を用い、等尺性収縮実験を行うと、S1Pは濃度依存性に大脳血管を収縮させた。さらにこの収縮は選択的Rho kinase inhibitorであるY27632で濃度依存的に抑制された。次に犬大槽にS1Pを投与、経時的な血管経を脳血管撮影で検討すると、脳血管は著明に収縮し、この収縮は投与後、数日間に渡って維持された。さらに血液と髄液の混合物をincubateした後、その上清のS1P濃度を測定すると遠心した上清のS1P濃度は経時的に上昇し、クエン酸を混合し血小板凝固を阻害することでS1P産生が抑制されることも確認した。くも膜下出血に於いて脳血管の周囲に存在するclotから、S1Pが放出され、これが脳血管攣縮の原因の一つになっている可能性が示された。
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Research Products
(1 results)