2001 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病患者の唾液分析による義歯床の維持安定の確保と歯周病発症因子の測定法
Project/Area Number |
13771186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
椎名 幸恵 昭和大学, 歯学部, 助手 (20327935)
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Keywords | 唾液 / キャピラリー電気泳動 / 義歯床の維持安定 / 糖尿病 / アイソザイム / ラクトフェリン / 尿酸 |
Research Abstract |
試料の注入法にはPressure iinjectionとElectrophoretic injectionの2つの方法がある.Pressure injectionについては20,40,60pro/secの3条件、Electrophoretic injectionについては10,15,20秒の3条件について分子量マーカーを用いて検討した.Pressure injectionは20,60psi/secではピークの出現は認められず,40psi/secでは9つのピークが明確に出現した.Electroporetic injectionは10秒ではピークが明確に出現した.20秒でもピークは明確に分画されたが,ピークの高さは低かった.以上の結果よりPressure injectionでは40psi/sec,Electrophoretic injectionでは15秒の条件が良いことがわかった.両者の比較ではPressure injectionの40psi/secの方が分子量マーカーの2つから9つのピークが若干高かったので,試料の注入法はPressure injectionの40psi/secを採用することにした. 測定波長は200から320nmの波長範囲で10nmごとに同時に測定し,ピークの検出により至適測定波長を検討した.試料には分子量マーカーを用いたが,ベースラインが最も安定し,かつピークの検出感度が良好である波長は220nmであった. 混合唾液を未処理のまま試料とすることにしたが,粘性があるため,0.5μmのフィルターを通して濾過しても濾過しきれず,極々少量のサンプルしか採れず,ピークの出現をとらえることが困難であった.そこで種々比較検討した結果,濃縮方法では凍結乾燥する方法が唾液のピーク及びベースラインが安定し,鮮明なピークが検出されることが判明した.その方法で30歳代10名の混合唾液について泳動した結果,32のピークが認められ,主たるピークは約15前後出現した.
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