2001 Fiscal Year Annual Research Report
予後不良の子どもに関わる看護者の子ども像の形成とアプローチに関する研究
Project/Area Number |
13771537
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
矢野 智恵 高知女子大学, 看護学部, 助手 (60326452)
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Keywords | 子ども / 予後不良 / 子ども像 / 看護 |
Research Abstract |
本年度は,既存の文献検討から半構成インタビューガイドを作成し,小児看護に携わり,研究参加への同意が得られ,主に経験年数の浅い看護者にインタビューを行い,分析を進めている。 目標1.予後不良の子どもを看護する看護者はどのように子ども像を形成しているのか明らかにする:臨床経験の浅い看護者の子ども像の形成方法として《病名・状態から推測する》《発達段階を基準にする》《プリセプターの子ども像を参考にする》《相談してアドバイスをもらう》《他者(看護者・医師)からの情報を得る》《家族から情報を得る》《実際の関わりから情報を得る》が抽出された。目標2.予後不良の子どもを看護する看護者の子ども像の内容を明らかにする:臨床経験の浅い看護者の子ども像の内容として《○歳の子ども》《頑張る子ども》《我慢する子ども》《しんどい子ども》《遊べる子ども》《遊べない子ども》《病状を察知している子ども》《子どもの性格》が抽出された。目標3.看護者の子ども像に基づいた予後不良の子どもへのアプローチの特徴を明らかにする:アプローチの特徴として《プリセプターの関わりをモデルにする》《プリセプターの判断を基準にする》《カンファレンスの方針を手がかりにする》《できる範囲で関わる》《子どもの状態の良いときに近づく》が抽出された。また,臨床経験の浅い看護者の子ども像やアプローチに影響を及ぼすものとして,《病状把握の困難さ》《最初の関わりの戸惑い》《子どものイメージの固定化》《急変時の見逃しの怖さ》《アセスメントの自信のなさ》《病室(空間)への入りづらさ》《自分自身のゆとり》《自分自身の関わりの査定》《子どもからの反応》《子ども特有の関わり方のコツ》などが抽出されている。 今後は,対象者を徐々に経験年数を積んだ看護者に拡げ,対象者数を増やしていくこと,そして小児看護を専門としているエキスパートにもインタビューを行う予定である。
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