2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
福崎 千穂 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 講師 (10319006)
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Keywords | 身体障害者 / 水中運動 |
Research Abstract |
身体障害者の水中運動実践による急性の効果として、運動実施日と非実施日の心臓の拍動間隔(心拍変動)を3名で測定し、両者を比較した。その結果、運動実施日で平均心拍数が有意に(P<0.001)高かった。心拍数が最高心拍数の60%以上である時間は、運動実施日で有意に(P<0.05)長く、平均257分だった。また、心拍変動をスペクトル解析し、運動実施日と非実施日のパワースペクトルを比較したところ、3名ともに共通して非実施日で低周波域、高周波域のパワーが多かった。特に副交感神経によって生み出される0.15Hz以上の高周波域のパワーが、運動実施日ではほとんどみられず、非実施日で確認された。 これらの結果から、運動実践によって、運動の効果が得られるといわれている最高心拍数の60%以上の時間が十分に確保され、また1日の自律神経のバランスも変化することが明らかとなった。 また、脚のむくみに対し運動実践がどのような効果があるかを調べところ、最高心拍数の60%の強度で約20分間水中ウォーキングを実践することで、足首、ふくらはぎ、太ももともに有意に(n=8,P<0.05)周径囲が減少することがわかった。 これらの結果から、身体に障害があっても運動を実践する機会が得られることで、全身や末梢の循環に急性の効果をもたらすことがわかった。今後は、定期的な運動実践による長期の運動の効果や、運動時に行う動きの1つ1つが筋や循環に及ぼす効果について詳細に検討する予定である。
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