2001 Fiscal Year Annual Research Report
タオル、衣服・寝具材料としてのパイル地の快適性能設計に関する研究
Project/Area Number |
13780080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
中西 正恵 神戸女子大学, 家政学部, 助教授 (20248115)
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Keywords | パイル地 / 衣服 / タオル / 力学・表面特性 / 触感 / 繊維集合構造 / 通気性 / 熱・水分移動特性 |
Research Abstract |
市販のタオルや衣服・寝具用反物パイルなどから織物構造、糸構造、繊維素材、加工などの異なる各種パイル地37種を選定し、女子大学生が手触りの良さについて5段階評価を行い、さらに温かさ、やわらかさ、なめらかさ、総合的な好き嫌いなどの各項目についてSD法による手触り評価を行った。一方で、これらの布の構造特性やKESシステムによる力学・表面特性、通気性、過渡熱移動特性などを測定し、パイル(ループ)あるいはシャーリング、無撚糸使用などの各種タイプ別のパイル地の特性値に見られる特徴および手触り評価値との関連を示した。特に衣服向けに開発された薄手のパイル反物に注目し、同じ地経糸、緯糸、パイル糸で機密度および打ち込み本数を同一条件とし、織組織構造を変化させたパイル地の各特性値の変化を調べた。また、実際に衣服用布地としての適性を見るため、外観の美しさや着用感などの実験用スカートをパイル地以外の布とともに作製した。 熱・水分移動特性については、恒温恒湿室の制御不具合発生のため、充分な精度のデータが得られず、温湿度調整コントロールボックスを急遽試作することとなった。また、発汗した皮膚に着用した場合の衣服内温湿度や熱・水分移動量を測定するため、人体の発汗データや発汗シミュレータなどの文献を参考にして、発汗シミュレータを設計し、次年度試作して実験可能とするとともに、コントロールボックス内で種々の温湿度条件下での調湿した布の力学・表面特性、乾燥特性などもあわせて実施予定である。 現在、同一糸使い・織組織で、パイル倍率のみ段階的に変化させたサンプルなどをメーカーに試織依頼中で、パイル培率の違いが布の上記各特性に及ぼす影響を、洗濯による物性変化やパイルのねじれなど繊維集合構造の変化も含めて、次年度にまとめる予定である。
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Research Products
(1 results)