2002 Fiscal Year Annual Research Report
高速・低速ネットワーク混在環境における時間的に公平な協調作業に関する研究
Project/Area Number |
13780220
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
石原 進 静岡大学, 工学部, 助教授 (10313925)
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Keywords | 公平性保証 / 遅延差 / インターネット / 協調作業 / アドホックネットワーク / セキュリティ / MANET |
Research Abstract |
本研究ではネットワークに接続した複数のユーザが電子会議,ゲーム,協調作業などを行う状況を対象とし,ネットワークトポロジに依存する端末間の澤延較差に伴う時間的な不公平性を解消する機構「ユーザ操作時間公平性保証方式」を設計・評価した.この方式では,利用者が協調作業のためのサーバからの情報提供に対応した処理に要した時間を,利用者からの応答メッセージとともにサーバへ集め,これらに応じて利用者からの応答メッセージの処理順序を調整する.この方法は,(i)サーバのネットワーク上の位置によりシステム全体の応答性能が変わる,(ii)利用者側での処理時間の測定を利用者側からの報告に依存するので虚偽の報告がなされる危険性がある,という大きく2つの問題を含んでいる.本年度研究では各問題に対し以下のような成果が得られた. (i)の問題に対しては端末の移動によって動的にネットワークトポロジが変化する無線アドホックネットワークを想定した適用的手法の評価を行った,具体的には,昨年度に設計済みのサーバ・クライアント間の定期的なメッセージ交換によって把握したネットワークトポロジに応じてサーバ機能を異なるホストヘ移動させる手法をシミュレーションにより評価し,システム全体の応答時間の削減に効果があることを確かめた. (ii)の問題に対しては,昨年度に設計したネットワークインタフェースに耐タンパ性を備えた時刻記録装置を付加した専用ハードウェアを用いて利用者側の虚偽の報告を防止する方法について,ソフトウェア上のプロトタイプによりその実用性を評価した.さらに,ハードウェアを用いた手法の改良法として,サーバからのメッセージとその解読用の鍵を別々に送ることによって,暗号解読用の専用ハードウェアを必要とするもののネットワークプロトコルに依存しないで虚偽の報告を防止できる手法を考案し,その安全性を明らかにした.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 鈴木貴也, 石原進, 水野忠則: "アドホックネットワークにおけるトポロジ依存機能の動的再配置"情報処理学会論文誌. 43・12. 3959-3969 (2002)
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[Publications] Y.Suzuki, S.Ishihara, T.Mizuno: "Reassignment of Mediation Function between Hosts on Mobile Ad Hoc Network"Lecture Notes in Computer Science. 2344・2. 288-299 (2002)
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[Publications] 谷口幸久, 石原進, 西垣正勝, 水野忠則: "セキュアな遅延較差調停機構におけるデータの暗号化に関する検討"コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS2002)シンポジウム論文集,情報処理学会シンポジウムシリーズ. 2002・16. 233-238 (2002)
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[Publications] 谷口幸久, 石原進, 坂根裕, 西垣正勝, 水野忠則: "ハードウェアを用いたセキュアな応答時間測定方法のプロトタイプによる評価"マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2002)シンポジウム論文集,情報処理学会シンポジウムシリーズ. 2002・9. 173-176 (2002)
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[Publications] 佐藤善宣, 石原進, 水野忠則, 渡辺尚: "アドホックネットワークミドルウェアのシステム評価用環境構築に関する基礎実験"情報科学技術フオーラム,一般講演論文集. M-26. (2002)
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[Publications] 佐仲貴幸, 田森正紘, 峰野博史, 石原進, 水野忠則: "無線アドホックネットワークにおける位置依存情報複製配布方式の実装"第65回情報処理学会全国大会. 6V-1. (2003)