2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13852013
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅井 滋生 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80023274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々 健介 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30101166)
岩井 一彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80252261)
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Keywords | 材料電磁プロセッシング / 超伝導磁石 / 配向 / 生体材料 / ハイドロキシアパタイト / 一軸配向 / PAN繊維 / 複合材 |
Research Abstract |
1:炭素繊維の高強度化を図ることを目的として、PAN繊維の炭素化工程に強磁場の印加を試み、スピン化学に基づいて高強度化のメカニズムを明らかにする研究を行った。 具体的には、PAN系繊維の2段階安定化処理を磁場中で行うことにより、低い引っ張り応力下では繊維の引っ張り強度を磁場印加によって倍増できることを明らかにした。この機構を解明するために、ラマンスペクトルおよびXPS測定を行い、印加磁場が安定化工程中の脱窒素反応を抑制することが一因であると推察した。 2:生体材料であるhydoroxyapatite(HAp)およびコラーゲンとHApとの生体複合材の結晶配向体を得ることを目的として研究を行った。 具体的には、HApの凝集一次粉末を分離・分散させたスラリーを用いることにより、ほぼ100%C面配向した成形体を得ることが出来た。この技術を用い生体硬組織主成分であるコラーゲンとHApの生体複合材の作製を試みたが、コラーゲンの配向に関しては必ずしも満足の出来る結果は得られなかった。 3:磁場中スリップキャスティングによるセラミックス成型体の一軸配向の可能性を探る研究を行った。 具体的には、構造用セラミックスであるSi_3N_4粉末をスラリー化させそれを強磁場中でスリップキャスティングし得られた成型体を無磁場下で焼結した。得られた試料は高度に配向していることを確認した。さらに、βSi_3N_4を接種したαSi_3N_4粉末スラリーを磁場中で鋳型を回転させつつスリップキャスティングすることによって、高度に一軸配向した成型体を得ることに成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 秋山順, 橋本雅美, 高玉博朗, 佐々健介, 岩井一彦, 浅井滋生: "強磁場によるアパタイト/コラーゲン複合体の配向"日本金属学会講演概要集. 第133回. 166 (2003)
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[Publications] 村上雄一郎, 丸川知孝, 佐々健介, 井上幸治, 浅井滋生: "強磁場を用いたハイドロキシアパタイトの結晶方位制御"日本金属学会講演概要集. 第133回. 474 (2003)
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[Publications] S.Li, K.Sassa, S.Asai: "Fabrication of textured Si3N4 ceramics using a slip casting process in a high magnetic field"日本金属学会概要集. 第133回. 479 (2003)
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[Publications] 村上雄一郎, 丸川知孝, 井上幸治, 佐々健介, 岩井一彦, 浅井滋生: "強磁場印加によるハイドロキシアパタイトの結晶配向"日本金属学会春季期講演会発表予定. (2004)
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[Publications] Y.Murakami, T.Marykawa, k.Inoue, K.Sassa, S, Asai: "Crystal Orientation Control of Hydroxyapatite by High Magnetic Field Process"The 8^<th> IUMRS International Conference on Advanced Materials Oct.8-13,2003 Yokohama, Japan. Abstracts 2. 203 (2003)
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[Publications] 川端悠介, 成 〓圭, 佐々健介, 小川博靖, 浅井滋生: "強磁場印加による高性能PAN系炭素繊維の高強度化"第30回炭素材料学会年会要旨集. 2003. 178-179 (2003)