2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13874007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
佐藤 文廣 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筧 三郎 立教大学, 理学部, 講師 (60318798)
宇澤 達 立教大学, 理学部, 助教授 (40232813)
荒川 恒男 立教大学, 理学部, 教授 (60097219)
落合 啓之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90214163)
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Keywords | 擬リーマン対称空間 / 概均質ベクトル空間 / ゼータ関数 / Shimura 対応 / ユニタリ最高ウェイト表現 |
Research Abstract |
1.今年度は、既知の数論的特殊関数の不定値類似について、再検討を行った。(1)具体的な成果としては、ジーゲルの正則アイゼンシュタイン級数のフーリエ係数を不定値対称行列に外挿したものと、ある概均質ベクトル空間のゼータ関数との結びつきが明らかになったことがある(佐藤・荒川の研究)。この結論からは、概均質ベクトル空間のゼータ関数への新しい接近法(井草準一による高次形式論に密接な関連がある)が示唆された。これにより、上記のフーリエ係数の不定値化を係数とするゼータ関数の関数等式の証明法と、落合による概均質ベクトル空間のゼータ関数の関数等式の新しい計算法(Weil表現に基づく)との関係も明白になつた。(2)超関数値アイゼンシュタイン級数と数論的アイゼンシュタイン級数との関係については不明な点が多く、次年度の課題として残った。 2.関連して行った研究には、次のようなものがある、(1)荒川はKatok-SarnakによるMaass wave formsの場合のShimura対応の拡張を調べ、この場合のShimura対応が全単射になるための条件を、対応するSelberg zeta関数の間の関係として記述した。(2)落合は、半単純リー群のユニタリ最高ウェイト表現に対して、その次数の決定に引き続いて、対応する固定部分群の表現を調べた。特に古典型のテータ対応を越えて、例外型チューブ領域上に実現される表現に対して固定部分群の表現が決定された。(3)落合・佐藤は、シンボルが概均質ベクトル空間の相対不変式で与えられる定数係数偏微分方程式のp進類似に対し、グリーン関数の漸近展開を与えた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tuneo Arakawa, Isao Makino, Fumihiro Sato: "Converse theorm for not necessarily cuspidal Siegel modular forms of degree 2 and Saito-Kurokawa lifting"Comment. Math. Univ. St. Pauli. 50. 197-234 (2001)
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[Publications] Hiroyuki Ochiai: "Non-commutative harmonic oscillators and Fuchsian ordinary differential equations"Communications in Mathematical Physics. 217. 357-373 (2001)
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[Publications] Tsuneo Arakawa: "Selberg zeta functions and the Shimura correspondence for Maass wave forms"Proceedings of Japanese-German seminar on explicit structures of modular forms and zeta functions.