2001 Fiscal Year Annual Research Report
流体力学とアートのコラボレーションによる水キャンバスの創作と環境表現
Project/Area Number |
13875036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒川 忠一 東京大学, 大学院・情報学環学際情報学科, 教授 (30134472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 乾 東京大学, 大学院・情報学環学際情報学科, 助教授 (20323488)
伊藤 隆道 東京芸術大学, 美術部, 教授 (50251591)
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Keywords | 流体力学 / アート / 水キャンバス / インタラクティブ / 気泡 |
Research Abstract |
流体力学とアートのコラボレーションを主眼に置く本研究において、技術を積極的に用いた2つのアート的作品が制作された。ひとつは「Water Canvas with Ears」(2001年)である。東京芸術大学伊藤隆道研究室修士学生の鈴木太朗氏制作の「水のキャンバス」(2000年)は、薄型水槽内で気泡による模様を描くインスタレーションである。それを東京大学荒川研究室との共同研究として改良を施し、インタラクティブな機能を持つ作晶へと発展させた。荒川研究室所属修士学生の有賀清一氏がコンピュータによる制御を可能とした。さらに同修士学生松村誠一郎氏により、音に反応して作晶が動作する、キーボード入力により文宇を描くという内容を実現するインタフェースが実装された。 ふたつめは「Liquid Sculpture」(2002年)である。制作者は前述の鈴木太朗氏と松村誠一郎氏である。前述の「Water Canvas with Ears」が気泡による平面の構報表現であったのに対して、「Liquid Sculpture」はさらに発展し、高さ210cmの円注水槽内において気泡による立体情報の表現を可能としている。また、鑑賞者の立つ位置を赤外線センサによって検知することによって気泡が描く模様の選択を行なうインタラクティブな機能が実装されている。気泡表示部の水槽の周囲には合計249個のスピーカを設置した5mx×5mの上げ底床が設置されている。スピーカからの音声出力は気泡の動きと連動しており、鑑賞者の視覚と聴覚の両方に連繋して訴えかける内容を実現している。 両作品は気泡と音という複合的な要素とインタラクティブな機能の反映という新しい表現形態の実現を、技術を用いることによって可能とした。東京大学、及び東京芸術大学の修士修了成果発表会において高い評価を得られた。
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Research Products
(1 results)