2001 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロウェーブ照射法による環境調和的な合成反応の開発
Project/Area Number |
13875171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
徳田 昌生 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80001296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙北 久典 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50241360)
折登 一彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20109482)
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Keywords | マイクロ波 / ハロゲン化ビニル / α,β-不飽和カルボン酸 / 高速反応 / 高立体選択的反応 / 高効率反応 / 環境調和的 / 電子レンジ |
Research Abstract |
今年度は、マイクロ波照射法を用いる(E)-あるいは(Z)-ハロゲン化ビニルの高効率・高立体選択的かつ環境調和的な合成法の開発について検討し、予期以上の成果を上げることができた。 1.α,β-不飽和カルボン酸から(E)-ハロゲン化ビニルの高効率・高立体選択的合成-α,β-不飽和カルボン酸にN-ハロスクシンイミド(NXS;X=Cl,Br,I;1当量)と酢酸リチウム(0.2当量)を加え、5mlのアセトニトリル-水混合溶媒中(92:8)家庭用の電子レンジを用いてマイクロ波を1分間照射することによって、相当する(E)-ハロゲン化ビニルを高効率かつ高立体選択的に得ることができた。例えば、ケイ皮酸からは84%の収率、95:5の立体選択性で(E)-β-ブロモスチレンが得られた。 2.α,β-不飽和カルボン酸から(Z)-臭化ビニルの高効率・高立体選択的合成-α,β-不飽和カルボン酸の臭素化で得られる2,3-ジブロモアルカン酸にトリエチルアミンを加え、マイクロ波を1分間照射することによって、(Z)-臭化ビニルを高効率かつ高立体選択的に合成することができた。例えば、ケイ皮酸からは95%の収率、>99:1の立体選択性で(Z)-β-ブロモスチレンが得られた。 3.1,1-ジブロモアルケンから(E)-臭化ビニルの高効率・高立体選択的合成-アルデヒドから容易に得られる1,1-ジブロモアルケンに亜リン酸ジエチルとナトリウムエチラートを加え、エタノール中マイクロ波を1分間照射すると、(E)-臭化ビニルが高効率かつ高立体選択的に得られることを見出した。例えば、ケイ皮酸からは94%の収率、>99.5:0.5の立体選択性で(E)-β-ブロモスチレンが得られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] C.Kuang: "Stereoselective Synthesis of(E)-β-Arylvinyl Halides by Microwave-Induced Hunsdiecker Reaction"Synlett. 10. 1439-1442 (2000)
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[Publications] C.Kuang: "Convenient and stereoselective synthesis of(z)-1-bromo-1-alkenes by microwave-induced reaction"Tetrahedron Letters. 42・. 3893-3896 (2001)
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[Publications] C.Kuang: "Facile and stereoselective synthesis of(E)-vinyl bromides by microwave-induced reaction of 1,1-dibromoalkenes using a diethyl phosphonate/EtONa/EtOH system"Tetrahedron. 58・8. 1491-1496 (2002)