2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規アクチン結合蛋白ND―1の機能と心疾患病態解析への応用
Project/Area Number |
13877102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20208523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠治 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50282455)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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Keywords | ND-1 / アクチン結合蛋白 / 心筋細胞 / トランスジェニックマウス / ドキソルビシン / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
ND-1はkelchファミリーの蛋白をコードしており、N末端には蛋白質間相互作用に重要なBTB/POZドメインが、C末端はKelch repeatドメインよりなっている。ND-1はkelchドメインを介してアクチンと結合し、BTB/POZを介してホモダイマーを形成する。ND-1はほとんどすべての組織に発現が見られるが、特に心臓、腸管において強発現している。ND-1プロモーター領域を同定し解析したところ、TATA boxやCAT boxは無く、sp1 siteが存在し、house keeping geneとしての特徴を持っていることが明かとなった(Kang et al. B.B.A. 2001)。次にND-1の機能を生体レベルで知る目的で心筋細胞にND-1を強発現するトランスジェニックマウス(Tg)を作製し3ライン得られた。Tgマウスの心臓は病理組織学的解析、機能解析の結果ではコントロールと差がみられなかった。次にTgマウスに心筋毒性のある抗癌剤ドキソルビシン(DOX)を投与し、心筋障害について経時的に解析した。コントロールではDOX投与後4週で50%以上が死亡したがTgマウスでは90%以上が生存していた。さらに生存マウスについて心機能をエコーを用いて調べたところコントロールにおいてはEFの低下や心室の動きに異常が認められたがTgにおいては認められなかった(投稿中、revise中)。 次に個体発生、分化におけるND-1の機能を知る目的でND-1ノックアウトマウス(KO)を作製した。ホモKOマウスは正常に生まれ肉眼的には異常は認められず雄、雌ともに生殖可能である。KOマウスにドキソルビシンを投与したところ、90%以上が投与後4週で死亡した。現在ND-1蛋白の機能とドキソルビシン毒性の関係についてTg,KOマウスを用いてさらに検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kang, M. et al.: "Nd1, a novel Kelch family protein, may play a role as a housekeeping gene"Biochimica et Biophysica Acta. 1519・3. 167-174 (2001)
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[Publications] Zhang H et al.: "A new functional domain of Bcl6 family that recruits histone deacetylases"Biochimica et Biophysica Acta. 1540・3. 188-200 (2001)
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[Publications] Mizushima, N. et al.: "Mammalian Apg5 localizes on autophagosome precursors and is essential for autophagosome formation"J.Cell Biol.. 152・4. 657-667 (2001)
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[Publications] Ogasawara, T. et al.: "A novel homologue of the TIAP/m-survivin gene"Biochemical and Biophysical Research Communications. 282・1. 207-211 (2001)
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[Publications] Yokohari K et al.: "Molecular cloning of murine isoforms for a docking protein, BRDG1"Biochemical and Biophysical Research Communications. 289・2. 414-420 (2001)
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[Publications] Murasawa H et al.: "GL7 defined the cycling stage of pre-B cells in murine bone marrow"Europian Journal of Immunology. 32・1. 291-298 (2002)