2002 Fiscal Year Annual Research Report
同一個体における複数回自家海綿骨細片移植による骨成熟過程の再現性
Project/Area Number |
13877347
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
園山 智生 鶴見大学, 歯学部, 助手 (90319971)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 壽郎 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (70178416)
|
Keywords | 自家海綿骨細片移植 / 骨成熟 |
Research Abstract |
ビーグル犬の左下顎骨前臼歯部に抜歯後、人工的顎堤欠損部を作成した。同時に長管骨より骨髄海綿骨を採取し、人工的顎堤欠損部への自家海綿骨細片移植(以下、骨移植とする)を行った。4、8、12週間の待機後、屠殺をせずに4(8、12)週間後の骨移植部を全身麻酔下に採取し、採取は移植骨のみならず、人工的顎堤欠損断端部の母床骨と移植骨とを一塊として採取、観察した。待機期間4週における骨形成が予想より早かったため、待機期間2週間を追加した。採取と同時に2回目の骨移植を行い、以下同様の手術をもう1回繰り返し、都合同一部位に3度の骨移植を行った。各回採取時の骨の状態を肉眼観察し、写真撮影し記録として保存した。同標本を10%ホルマリン固定後、マイクロCT撮影し骨密度測定を行った。その後、標本は通法に従って脱灰後薄切切片とし、H-E染色ならびにコッサ染色の組織化学染色を行い鏡検する。 現在、2、4、8、12週における骨移植および採取移植骨の標本作製中である。採骨完了した4、8週におけるマイクロCT撮影を行い、骨密度測定を行った結果、正常時の顎骨骨密度を100%としたとき、待機期間4週の移植骨採骨1回目は17.05%、2回目15.21%、3回目12.70%で、8週の1回目は38.55%、2回目42.82%、3回目43.69%であった。待機期間が同週のものにおいて、骨密度は類似した結果となった。コントロールに関しては待機期間4週が41.04%、8週が49.06%であった。結果より4週および8週において、骨移植により3回とも同程度回復していることがわかった。 次年度では、引き続き骨創治癒過程での石灰化、病理所見について検討し、また同一個体、同一部位でのrepeated experimentの可能性を探り、その調節因子について検討する予定である。
|