2001 Fiscal Year Annual Research Report
抗リン脂質抗体症候群における抗イディオタイプ抗体の凝血学的関与
Project/Area Number |
13877403
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
新井 盛夫 東京医科大学, 医学部, 助教授 (00212605)
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Keywords | 抗リン脂質抗体症候群 / フォスファチジルセリン / 抗イディオタイプ抗体 |
Research Abstract |
1.抗PSモノクローナル抗体の精製:フォスファチジルセリン(PS)に特異性の高いPS4A7の他、PSのほかにもフォスファチジルイノシトールなどの陰性荷電を持つリン脂質にも交差反応性を示す、PSG3,PS3D12の産生cell lineをBALB-Cマウスに投与し、腹水を得た。PSG3はプロテインAセファロースを用いてIgG抗体を精製した。PS4A7とPS3D12はヒドロキシアパタイトを用いてIgM抗体を精製した。 2.血漿中の抗イディオタイプ抗体の測定法:各抗PSモノクローナル抗体をマイクロタイタープレートに固相化し、ウシ血清アルブミンでブロッキングした。400倍希釈した血漿を添加し、2時間反応後洗浄した。2次抗体としてビオチン化抗ヒトIgG(IgM)を添加し、2時間反応後洗浄した。さらにアビジン化ペルオキシダーゼを添加し、30分後基質のABTSを反応させ、405nmでの吸光度を測定した。 3.抗イディオタイプ抗体測定結果:健常者20名の血漿の抗PS4A7イディオタイプIgG抗体は0〜0.45(arbitrary unit)、抗PS4A7イディオタイプIgM抗体は0〜0.36、抗PSG3イディオタイプIgG抗体は0.06〜0.55、抗PSG3イディオタイプIgM抗体は0.12〜0.63、抗PS3D12イディオタイプIgG抗体は0.05〜0.16、抗PS3D12イディオタイプIgM抗体は0.05〜0.5であった。抗リン脂質抗体症候群患者49名の血漿の抗PS4A7イディオタイプIgG抗体は0.11〜0.6(arbitrary unit)、抗PS4A7イディオタイプIgM抗体は0〜0.55、抗PSG3イディオタイプIgG抗体は0.06〜0.65、抗PSG3イディオタイプIgM抗体は0.02〜0.7、抗PS3D12イディオタイプIgG抗体は0.02〜0.54、抗PS3D12イディオタイプIgM抗体は0.02〜0.52であった。
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