2013 Fiscal Year Annual Research Report
推論による未知語処理プロセスを通した語彙ネットワーク構築過程の検証
Project/Area Number |
13J00487
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
濱田 彰 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 英語教育 / 語彙習得 / リーディング / 推論 / 語彙ネットワーク / 潜在意味解析 / 心理言語学 / 偶発的語彙学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 日本人英語学習者の文脈内語彙学習に焦点を当て, 推論による未知語処理を通して記憶される語彙情報が, どのようなプロセスを経て知識として体系化されるのかを明らかにすることにある。1年目の研究となるH25年度は, (a)英文読解中に未知語推論が起こる条件, (b)文脈情報と未知語の意味的関連度が語彙習得に与える影響, および(c)推論された意味と単語の形式情報とが結合する過程を明らかにするための実証実験を行った。 研究(a)では, 日本人英語学習者は文脈の制約に敏感であり, 未知語の意味を特定する手掛かりとなる文脈の位置に関わらず未知語推論を行っていることが明らかとなった。この結果は2つの追試でも再現され, 文脈の制約が強い場合には未知語推論が行われること, および制約の強い文脈情報が目標語の後ろに位置する場合には推論の難しさが増すことが示された。 研究(b)では, 文脈情報と未知語の意味的関連度が語彙学習の成果を予測するのかを明らかにするため, 潜在意味解析を応用した実験を行った。その結果, 文脈との意味的関連度が低い目標語ほど, その意味・語法は学習されにくく, そのような阻害効果は文脈を用いた語彙学習を普段から行わない学習者に対して顕著に見られることが分かった。 研究(c)では, 日本語での記銘・英語での記銘・記銘指示なしという読解条件下で, 未知語を含む英文を読解した後に語形情報の再認課題を行うことで, 語形情報の記憶へのアクセス可能性を調べた。実験の結果, 未知語の意味が理解されると語形情報へのアクセス可能性が低下するものの, 学習者の目標言語である英語での記銘を行うことでアクセス可能性の低下を防ぐことができることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通りの進捗が見られ, 研究成果は学会発表や査読論文において一定の評価を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は2年目の研究計画および発展的課題に着手する。得られた成果については学会や論文投稿という形で発表し, 外部機関による客観的な評価を確認しながら計画を進めていく。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Discourse-based lexical inferencing in EFL reading : Focusing on depth of vocabulary knowledge and cue availability2013
Author(s)
Ushiro, Y., amada, A., Hasegawa, Y., Nahatame, S., Kimura, Y., Shimiz u, H., Takaki, S., Kobayashi, M., & Tanaka, N.
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Journal Title
Annual Review of English Language Education in Japan
Volume: 24
Pages: 77-92
Peer Reviewed
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[Journal Article] Incremental learning of homonyms in multiple contexts among Japanese EFL readers2013
Author(s)
Ushiro, Y., Hasegawa, Y., Nahatame, S., Hamada, A., Kimura, Y., Mori, Y., & Kato, D.
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Journal Title
JACET Journal
Volume: 57
Pages: 1-19
Peer Reviewed
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[Journal Article] Measures of macroproposition construction in EFL reading : Summary writing task vs. the meaning identification technique2013
Author(s)
Ushiro, Y., Takaki, S., Kobayashi, M ., Hasegawa, Y., Nahateme, S., Hamada, A., & Kimura, Y.
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Journal Title
JLTA Journal
Volume: 16
Pages: 185-204
Peer Reviewed
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