2014 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌間質相互作用に寄与する膵星細胞の同定と特異的分子標的治療の開発
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13J03692
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
進藤 幸治 九州大学, 医学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Podoplanin / IPMN / 浸潤膵臓癌 / 癌間質相互作用 / 癌関連線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
リンパ管内皮マーカーのD2-40(Podoplanin)に注目し、当教室で樹立した膵星細胞を癌関連線維芽細胞(Cancer Associated Fibroblast: CAF)として用いた解析により、Podoplaninを発現しているCAFが、浸潤膵臓癌の悪性化に寄与していており、非常に有効な治療ターゲットとなる可能性があることが示唆された。それに引き続き、膵臓の前癌病変のひとつである膵管内乳頭粘液腫瘍(Intraductal papillary-mucinous neoplasm: IPMN)に注目して癌間質相互作用についての研究を行った。IPMNはadenoma-carcinoma sequenceが提唱されている腫瘍で、その手術適応やfollow-upの流れについて調査、議論がなされており、2012年にIPMN managementについての国際ガイドラインが改訂された。ガイドラインにて、諸検査上の”worrisome features”の一つとしてIPMNの壁肥厚があげられいる。これに着目して病理学的な壁の厚さとPodoplaninにより染色される壁の厚さ、さらに浸潤癌となった場合のCAF中のPodoplanin発現を膵臓癌と同様に調査した。結果として、adenoma-carcinoma sequenceに従って壁肥厚は増強し、それに伴いPodoplaninに染色される壁肥厚も増強されていた。さらに浸潤癌となった場合、間質CAF中のPodoplanin発現細胞の増加は、予後不良因子であった。IPMNにおいても癌間質相互作用が存在し、さらに前癌病変の時点から上皮-間質間での相互作用が始まっている可能性が示唆された。この所見は、膵臓癌において、初期の段階からPodoplaninを発現する線維芽細胞をも標的とする治療の有効性の証明として、非常に重要である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Podoplanin expression in the cyst wall correlates with the progression of intraductal papillary mucinous neoplasm.2014
Author(s)
Shindo K, Aishima S, Ohuchida K, Fujino M, Mizuuchi Y, Hattori M, Ohtsuka T, Tokunaga S, Mizumoto K, Tanaka M, Oda Y.
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Journal Title
Virchows Archiv
Volume: 465
Pages: 265-273
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] CD166/ALCAM expression is characteristic of tumorigenicity and invasive and migratory activities of pancreatic cancer cells.2014
Author(s)
Fujiwara K, Ohuchida K, Sada M, Horioka K, Ulrich CD 3rd, Shindo K, Ohtsuka T, Takahata S, Mizumoto K, Oda Y, Tanaka M.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9
Pages: 1-11
DOI
Peer Reviewed / Open Access