2013 Fiscal Year Annual Research Report
送受信協調準最尤ブロック信号検出を用いるマルチユーザMIMOアクセスに関する研究
Project/Area Number |
13J05725
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
天間 克宏 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | シングルキャリア伝送 / ブロック信号検出 / 超高速無線通信 / 同一チャネル干渉 / 動的チャネル配置 / マルチチャネル配置 |
Research Abstract |
次世代移動無線通信システムにおいて期待されている超高速伝送の実現に向けて, 私は優れた伝送品質達成するQR分解とMアルゴリズムを用いる演算量削減型準最尤ブロック信号検出法(QRM-MLBD)をベースに, 最小平均二乗誤差規範に基づく周波数領域等化(MMSB-FDE)を利用して更なる演算量削減を実現する2ステップQRM-MLBDを提案し, 検討を行っている. MMs E-FDE後の軟判定値から求めた各シンボル候補の事後確率による探索シンボル候補の絞り込みを行うことにより, Mアルゴリズムにおけるパスメトリック演算量の削減だけではなく, 信頼度の高いシンボル候補を受信信号から減算しチャネル行列サイズを縮小することでQR分解に要する演算量を削減できることを示した. また, 探索シンボル候補の絞り込みの際のパラメータである累積事後確率が誤り率に与える影響についても明らかにしている. また私は, 無線ネットワークにおける同一チャネル干渉(CCI)の低減と収容トラヒックの増大を目的とし, 干渉測定型チャネル棲み分けに基づく動的チャネル配置(IACS-DCA)におけるマルチチャネル配置について検討を行った. 従来のIACS-DCAでは, 各チャネルのCCI電力の移動平均値をチャネル優先度テーブルに保有し, 優先度第1位(平均CCI電力最小)のチャネルのみを用いていた. 本検討では, 優先度2位以下のチャネルも同時に使用することで, CCIを低減しつつ周波数利用効率の向上を図っている. 従来法(基地局が起動時にCCIを測定し, 瞬時CCIの小さい複数チャネルを用いる手法)と比較して, 受信信号対干渉電力比(SIR)を改善できることを示した. 本年度は, 上記の研究およびそれに関連した研究に関し, 1件の国際会議で成果発表を行った. また, 現在投稿中の学術論文が1件である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の目的である更なる演算量削減のための送受信協調等化の検討について, 従来検討されてきた送信等化技術を提案法である2ステップQRM-MLBDに適用した場合の理論的検討と問題点を明らかにしたが, 2ステップQRM-MLBDに適した送信等化の検討が未達であるため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは先行研究に基づき, 1タップ周波数領域等化(線形等化)による送受信協調2ステップQRM-MLBDの実現について検討してきたが, 非線形送信等化を用いる手法について検討を進める. また, 無線ネットワークにおけるチャネル棲み分け技術と信号検出技術である2ステップQRM-MLBDを組み合わせた無線システムについても検討を行う.
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