2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J10409
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
樋口 幸治郎 千葉大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 次数構造 / マス・プロブレム / ライス性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的として挙げていた通り、本年度は次数や次数構造の諸性質を明らかにした。特に、ライス性に関連した様々なマス・プロブレムの次数の同等性の研究は大いに進められた。昨年度まで得られた成果を論文としてまとめていく過程で、この研究の目的をより明晰にしていき様々な新しい概念を導入した。さらに、ライス性に関するマス・プロブレムの次数の同等性(横山・吉川の性質と名付けられた)として、昨年度までの分配束やブール代数の理論が横山・吉川の性質を持つという結果に加えて、本年度新たに、上半束やハイティンク代数といった理論も横山・吉川の性質を持つことを示し、一方、群・環・体といった理論については横山・吉川の性質が成り立たないことを示した。さらに有限の構造に限った場合には、あらゆる理論が横山・吉川の性質を持つことも明らかにした。さらにこの研究で導入したcomputably represented structureという数学的構造とその間のある種の準同型がなす次数構造がメドヴェジェフ次数構造と同等であることを示し、さらに、翻訳可能性の次数構造との関係を明確にした。これらの研究は、木更津高専の倉橋太志先生や米子高専の堀畑佳宏先生と密に議論を重ねて行った。 本年度は7月のCCA2015、9月にはCTFM2015、数学会、ラムダ計算と論理の晩夏セミナー、11月の数学基礎論若手の会、1月のMLG数理論理学研究集会、山陰基礎論・解析研究集会といった会議に参加し、上記の成果も含め成果発表や参加者と議論を行い研究を大いに深めた。CCA2015とCTFM2015については運営委員の一員として働いた。 本年度は特別研究員として最終年度であったため、論文作成や学会発表のための時間を十分割けず、ドイツのDagstuhlでのセミナーの参加計画を取り消し、また論文作成が完了せず投稿計画を遂行することができなかった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)